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コロナ第7波、疲弊する兵庫の医療機関 患者受け入れ困難8割 時間外診療実施は7割に

2022/08/11 05:30

 新型コロナウイルスの流行「第7波」を受け、兵庫県内の開業医・歯科医師ら約7600人で構成する県保険医協会(事務局・神戸市中央区)が、加盟する病院や診療所を対象に実施したアンケートの結果、コロナ診療を行っている約7割が時間外診療を行っていることが分かった。態勢が追いつかずに、受け入れが困難と訴える回答も8割に達し、逼迫(ひっぱく)状況が浮き彫りになった。(津谷治英)

 調査は新型コロナが流行し始めた2020年3月から、節目ごとに実施し7回目。今回は第7波の影響を調べるために8月1日から8日間にわたって行った。3297件に依頼し、524件(15・8%)から回答を得た。

 質問は大別して8項目。発熱外来・検査機関の指定を受けている病院・診療所のうち、72・2%が時間外の診察を行っていた。超過した時間は平均して5・6時間だった。

 また78%が「これ以上、コロナ患者の受け入れを増やせない」と回答。理由については、診察、患者の待機場所の不足が58・6%、医師、看護師らスタッフの不足が56・3%、検査キットの不足が35・8%の順となっている。

 電話相談が多い現状も報告された。明石市の西山クリニック院長で県保険医協会の西山裕康理事長は「患者の不安にも丁寧に応対している。だが、『濃厚接触になった場合、仕事や学校には行けるのか』といった医療外の相談もあり、現場は疲弊している」とし、行政に地域外来や検査態勢の充実、相談機関の増強を求めた。

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