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学校園での保護者対応について研修を受ける参加者ら=神戸市中央区東川崎町1、市総合教育センター
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学校園での保護者対応について研修を受ける参加者ら=神戸市中央区東川崎町1、市総合教育センター

 多忙化などを背景に教員不足が全国的に深刻化する中、神戸市教育委員会は25日、教員免許を持っているものの勤務経験が少ない「ペーパーティーチャー」に、臨時講師として教壇に立ってもらうための研修を始めた。応募した20~70代の23人が参加し、5日間の日程で保護者対応や情報通信機器の活用などを学ぶ。

 同市教委では、今年5月時点で病気休職などにより小学校17人、中学校9人(常勤換算)の欠員がある。欠員を埋める臨時講師の確保にも苦労し、ペーパーティーチャーに着目。教員免許更新制が7月に廃止され、免許の有効期限などがなくなったため、所持者は増えているという。同様の研修は神奈川県内などの教育委員会でも行われている。

 神戸市教委では初の実施となり、参加者23人のうち13人は教員未経験者。希望する校種は幼稚園1人、小学校9人、中学・高校が15人(2人重複)だという。

 初日の研修では、市教委係長で元小学校教頭の下川琢司さんが保護者対応を説明。「保護者の大多数は協力的。クレームがあれば、受け止めて寄り添う気持ちが大切だ」などと語りかけた。

 10年前まで神戸市内の小学校で教員をしていた高橋かおりさん(40)は「この研修が後押しになり、現場復帰に踏み出せた」とし、自宅でピアノ教室を開いている教員未経験の松尾加菜子さん(41)は「子どもたちのパワーに期待。音楽を楽しんでもらえればうれしい」と話した。

 研修受講者は学校園の欠員状況と本人の意向が合えば、9月以降に臨時講師として現場に配属される予定。(古根川淳也)

神戸教育
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