日本維新の会の新代表に27日、馬場伸幸氏が選ばれた。初の代表選で投票した兵庫県内の関係議員からは、松井一郎氏の後継として野党第1党を目指し、組織をまとめる手腕への期待と、「党勢が維持できるか」との不安が交錯した。
馬場氏は代表選後、党を創設した橋下徹氏と松井氏の路線継承を改めて強調。来春の統一地方選で、大阪以外の地方議員約150人を倍増させるとした。
片山大介参院議員(兵庫選挙区)は「野党第1党を目指す次の衆院選に向けて、兵庫も含め地方議員を増やす必要がある。新代表のリーダーシップに期待したい」と話した。
県組織「兵庫維新の会」幹事長の住本一礼神戸市会議員は「(馬場氏は)これまで裏方で松井代表を支え、党内をまとめてきた。党勢拡大の功労者であり、議員らの信頼も厚い」と評価。党の広告塔としての役割は、共同代表に就任した吉村洋文大阪府知事に期待し、「2人で党を引っ張っていってほしい」とした。
尼崎市の男性市議は、馬場氏が橋下・松井路線を継承すると明言したことについて、「党の方針が大きくは変わらないので安心できる」と歓迎する。
ただ一方で、維新が候補者の擁立を目指している尼崎市長選が11月に迫っており、「発信力のある松井氏がこのタイミングで退くことに心配はある」と吐露。「維新が勢いを保つことができるのか。まずはここが正念場になる」と話した。(三島大一郎、広畑千春)