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女性シャーマンを表す抽象画が描かれた土器のかけら=播磨町東本荘1、播磨町役場(撮影・笠原次郎)
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女性シャーマンを表す抽象画が描かれた土器のかけら=播磨町東本荘1、播磨町役場(撮影・笠原次郎)

 兵庫県播磨町教育委員会は22日、「大中遺跡」(同町大中1)にある弥生時代後期後半から終末期(1世紀後半~3世紀半ば)の集落跡で、女性シャーマン(呪術師、巫女)を表す抽象画の描かれた土器のかけら2点が見つかったと発表した。同町教委は「畿内以外では初めての発見で、一カ所で複数見つかるのは全国初」としている。

 播磨町郷土資料館が2020年6月に始めた、同遺跡での発掘調査(1962~72年、計11回)の出土品計約3万8千点の見直し作業で判明した。

 土器のかけらは縦4センチ、幅3・4センチ、厚さ6ミリのだ円形と、おおむね4・5センチ四方で厚さ7ミリの台形。つぼの胴部で、抽象化した女性器が描かれている。

 調査した同館の深井明比古学芸員(68)らによると、弥生時代中期末の絵画土器では写実的に描かれるが、後期後半には抽象化した上で、記号化したり誇張したりするという。今回の絵画土器はその特徴に当てはまるとしている。このほか洪水など自然災害の難を逃れようと、水をつかさどる竜のひれや胴体を描いたつぼの一部計4点も新たに確認された。

 深井学芸員は「畿内と同様、水害や干ばつがなく、豊作になるようシャーマンが祈りをささげていたことが分かる貴重な資料」と話した。(門田晋一、千葉翔大)

東播
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