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三木市の福農産業が発売した家庭用豆乳メーカーの発表会=東京都渋谷区
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三木市の福農産業が発売した家庭用豆乳メーカーの発表会=東京都渋谷区
既存品を小型化した、新しい家庭用豆乳メーカー=東京都渋谷区
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既存品を小型化した、新しい家庭用豆乳メーカー=東京都渋谷区

 大豆やアーモンドなどからできる「植物性ミルク」の人気が高まっている。低糖質や栄養価が高い点などが女性らの心をつかみ、そのまま飲むだけでなく、料理に利用する人も増えつつあるという。兵庫県三木市の卸業が手がける「家庭用豆乳メーカー」も好調。同社はさらなる市場拡大を見据え、新商品を発売した。(末永陽子)

 10月下旬、東京都内の飲食店。福農産業(三木市)が、家庭用豆乳メーカーの新製品「ピーレチェ」をお披露目した。

 開発に協力した一般社団法人・日本ソイフードマイスター協会(東京)の池上紗織代表理事らが、新製品を使い、大豆や小豆、マカダミアナッツのミルクを提供。大豆やニンジン、カレールーなどを入れたスープも調理した。

 生の大豆やナッツと水を入れ、ボタンを押すだけで植物性ミルクが作れる。加熱や歯回転の強弱などが異なる五つのモードを備え、ミルクの場合は25~30分程度で完成する。

 一般的に豆乳を作る場合は、一晩水に漬けた大豆を煮て、こさなければならない。池上さんは「硬い生豆から作れるのでお手軽。市販されている製品と違い、材料が水と原料だけなのもいい」と太鼓判を押す。

 福農産業は農業用品などの卸業。国の減反政策に伴い米から大豆への転作が増えたことから、大豆の消費を広めようと、家庭用豆乳メーカー「小さな豆乳工場」を2002年に発売した。通販を中心に販路を広げつつ、改良を重ねてきた。

 ピーレチェは従来品を1~2人用に小型化し、デザインを一新。同社担当者は「おからが残らないほど強力な粉砕力があり、なめらかに飲める豆乳が作れる」とPRした。

 福農産業TEL0794・82・1088(平日のみ)

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 植物性ミルクの市場は拡大傾向にあり、大手食品メーカーも続々と新商品を投入している。

 日本豆乳協会の調査では、21年の国内生産量は約42万キロリットル。20年と比べて微減したものの、20年まで10年連続で過去最高を更新し、この10年で約2倍に増えたという。同協会は「植物性たんぱく質などの栄養素に注目する人が増え、鍋ものやシチューなど料理に使う人も多い」とみる。

 また、アーモンドミルク研究会によると、21年の販売金額は前年比48%増の148億円、販売量は同37%増の3万キロリットル。いずれも大幅に伸びた。

 カゴメは3月、新ブランド「畑うまれのやさしいミルク」を立ち上げ、大豆やオーツ麦を使った新商品を発売。キッコーマンソイフーズも9月、大豆とアーモンドを原料にした豆乳飲料2品を売り出すなど、活況を見せている。

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