サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグ初戦で強豪ドイツ代表に逆転勝ちした日本代表。「ドーハの歓喜」をスタジアムで目撃した兵庫県淡路市の元公務員、城野拓司さん(62)は「歴史の証人になれた。一生に一度の経験」と一夜明けた現地から喜びを語った。
根っからのJ1ヴィッセル神戸サポーター。4月にタイで行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグに長男の悠太さん(27)=東京都=と神戸の応援に駆け付け、W杯も一緒に観戦することにしたという。
前半は試合内容と同じく劣勢だった応援ムードも、後半の堂安律選手(尼崎市出身)らの連続得点で最高潮となった。城野さんは「ほんまかいな」としばらく現実を受け止められず、悠太さんは「日本のホームみたいなお祭り騒ぎに感動した」と歓喜の声。お目当てだった神戸のエースFW大迫勇也選手や元神戸のFW古橋亨梧選手(セルティック)は代表から落選したが、2人は「(決勝ゴールの)浅野拓磨選手はうまかった。起用した森保一監督を称賛するしかない」と脱帽した。
宿舎への帰り道、各国ファンやスーパーの店員に「おめでとう!」「ジャパン!」と次々に声をかけられてうれしかったという。続くコスタリカ戦とスペイン戦もスタジアムで観戦し、「決勝トーナメント進出を見届けたい」と気持ちを一つに日本代表を後押しする。(山本哲志)