平成の大修理を終えた世界文化遺産・国宝姫路城の大天守内部と周辺が2015年3月27日から公開されます。最新の技術を結集した作業の工程や、魅力あふれる城の表情を、写真や記事で紹介します。

魅力満載の姫路城

世界文化遺産・国宝姫路城は、日本城郭建築の最高峰とたたえられる。現存する天守群など白鷺(はくろ)の姿を整えたのは、西国将軍と呼ばれた池田輝政。その建築美はもとより、石垣と土塁をめぐらし、櫓(やぐら)や門、塀をたくみに配する築城技術を伝える。歴史ファンならずとも見どころは尽きない。いうまでもなく、城は軍事施設である。防御力がまず求められる。加えて、名城は優美な姿によって戦意を喪失させる抑止力を兼ね備えるという。大天守の登閣再開を機に、その魅力を体感してみよう。

  • ①菱(ひし)の門

    入城口から白亜の天守を目指して進むと、まず「菱の門」が迎えてくれる。城内を代表する重厚な櫓門で、飾り金具が付いた格子窓と華頭(かとう)窓を設け、装飾性も高い。花菱の飾りが名前の由来になったという。

  • ②西の丸

    池田氏に続いて城主となった本多忠政が、息子忠刻、千姫夫妻のために整備したとされる。千姫は徳川家康の孫で前夫は豊臣秀頼。大坂落城の悲劇を経て、姫路でつかの間の平安を得たという。複数の櫓と渡櫓を複雑に配置して連結。内部では、歴代城主や千姫の生涯などを展示解説している。天守を望む絶好のポイントでもある。

  • ③天守群

    大天守と3基の小天守を渡櫓で連結し、「ロ」の字に配置する「連立式天守」と呼ばれる形式を採用する。防御性に優れた究極の形だとされる。白亜の天守と櫓、屋根が幾重にも連なり、その構造美が飛翔する白鷺(しらさぎ)を連想させる。

  • ④大天守

    姫路の象徴であり、日本を代表する城郭建築。5層6階、地下1階、石垣を含む高さは約46メートルあり、基礎から6階の床下までを2本の心柱が貫く。屋根を三角形の「千鳥破風」、柔らかな曲線を描く「唐破風」で飾り、美しいリズムを生み出した。さらに壁などを白い漆喰(しっくい)で塗り込め、瓦の継ぎ目にも漆喰を施すため、屋根までも白く輝く。登閣再開後はこれまでの甲冑(かっちゅう)などの展示を行わず、武骨で勇壮な木造建築の構造美を伝える。

  • ■石垣

    姫路城の石垣は何期にもわたって築かれ、修理されてきた。羽柴秀吉・黒田官兵衛時代のものを含め、戦国―明治時代の技法を見ることができる。石棺や石塔などの転用材、マークを刻んだ刻印を探す楽しみもある。

  • □展示の新技術

    3月27日からの大天守内部公開に向け、展示の見直しが行われる。照明は蛍光灯から暖色系の発光ダイオード(LED)に変える。行灯(あんどん)をイメージした形で、江戸時代の雰囲気を再現する。また解説文なども省き、代わりにスマートフォンを使った「AR(拡張現実)」技術を導入。各ポイントでスマートフォンをかざすと、石落としや火縄銃を撃つシーンなどのイメージ動画が再生され、防御の工夫などを疑似体験できる。

  • 〈アクセス〉

    姫路城の入城口までは、JR、山陽電鉄姫路駅から北へ徒歩約20分。入城料は大人400円、5歳~小中学生100円。ただし3月27日の大天守再公開以降は、大人千円、小中高生300円になる。
    混雑が予想されるため、姫路市は安全対策として登閣者を1日1万5千人に制限する。先着順で整理券を配る方針。整理券がなくても、大天守以外は見学できる。また専用サイトや電光掲示板で待ち時間など混雑情報を発信する。城管理事務所TEL079・285・1146

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