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いのちを学ぶ

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船木雄太郎さん
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船木雄太郎さん

 子どもたちが性犯罪の被害に巻き込まれる事件が後を絶たない。特に知的障害のある子らは被害を訴えても、証言の信用性などから加害者の刑事責任を問えないケースもある。長年、特別支援学校などで指導にあたってきた教諭らは、性教育の必要性を訴える。(末永陽子)

 -大阪府初の男性養護教諭として、性教育に力を入れてきた。

 「『性教育=いやらしい』と誤解する人もいるが、教えるのは生活に必要な知識。支援学校には相手の気持ちを考えたり、自分の気持ちをうまく表現したりすることが苦手な子も多い。『プライベートパーツ』(性器など)の大切さや他人との距離感などを知ることで、対人トラブルを回避できる」

 -得意の歌やダンスで性の知識を伝えてきた。自作曲は30を超える。

 「『触っちゃダメ』『離れなさい』という叱り口調では理解できない子も。明るい曲調や分かりやすい歌詞だと自然と覚えてくれる。授業には必ず気持ちの学習も盛り込む。どんなときに幸せや悲しみ、不安を感じるのかを学ぶことも性教育の一つだと思う」

 -性暴力は繰り返される?

 「嫌がる異性に抱きついたり、暴言を吐いたりする子たちと向き合う中で、性暴力の連鎖に気づいた。被害者は傷を癒やすため『たいしたことではない』と気持ちをすり替える。すると、次は加害者になって再現化が続く。加害者も被害者も生まないための授業を続けたい」

2022/1/7
 

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