
河東けいさん=尼崎市内
女優・河東けいさん、94歳。ひとり語り「母 多喜二の母」をライフワークに今も舞台に立つ。7月、その公演が尼崎であると聞き、記者(50)は会場に足を運んだ。
「母」はプロレタリア作家・小林多喜二の母セキの生涯をたどる物語だ。多喜二は1929年に代表作「蟹工船(かにこうせん)」を発表後、特別高等警察の拷問で獄死した。作品は、セキの純朴な視点から、戦時色とともに強まっていく言論弾圧の空気を浮かび上がらせる。
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