東京五輪陸上女子中長距離代表の田中希実選手(21)や、2008年北京五輪代表の小林祐梨子さんらを紹介する企画展「たすきつなぎ展」が、兵庫県小野市役所(同市中島町)で開かれている。23日の東京五輪開幕を前に、小野市で生まれ育ったオリンピアンの足跡を回顧。新聞記事や広報誌などで解説するパネルや、田中選手が実際に着用したユニホームや運動靴など計約50点が展示されている。8月31日まで。(杉山雅崇)
小野市は、田中選手と小林さんのほか、1940年に予定されていた東京五輪の陸上代表候補で、県内陸上競技の振興に尽力した元小野市長の故井上増吉(1914~2010年)ら陸上界のトップ選手を輩出している。
田中選手は東京五輪で女子1500メートルと同5000メートルに出場する。開幕を前に、同市で脈々と受け継がれている陸上の伝統を多くの市民らに知ってもらおうと、市が企画した。
会場では、トラックを疾走する小野南中時代の田中選手を紹介した広報誌や、西脇工高(西脇市)在籍時の第36回全国都道府県対抗女子駅伝での好走を伝える新聞記事を展示。中学時代から注目されてきた田中選手の成長過程を知ることができる。
また、東京五輪5000メートル代表に内定した競技会で、実際に着ていたユニホームやシューズなど、田中選手の協力で実現した貴重な展示品も並ぶ。
また、同郷の先輩にあたる小林祐梨子さんの現役時代の活躍を伝える記事や、井上増吉の陸上選手としてのキャリアと、その後に歩んだ市長職についても分かりやすく説明している。
平日午前8時45分~午後5時15分、土曜午前8時45分~正午。入場無料。田中選手への寄せ書きコーナーもある。同市観光交流推進課TEL0794・63・1027