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ベナンの女性支援に協力を呼びかけるエケ陽子さん(左)と家族=加東市
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ベナンの女性支援に協力を呼びかけるエケ陽子さん(左)と家族=加東市
2015年のベナン滞在中、子どもたちと記念撮影するエケ陽子さん(中央)=本人提供
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2015年のベナン滞在中、子どもたちと記念撮影するエケ陽子さん(中央)=本人提供

 西アフリカの国、ベナンで女性の経済的自立をサポートしようと、兵庫県加東市の看護師エケ陽子さん(43)が、来春に現地への移住を計画している。かつて国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊としてベナンで活動した経験があり、同国で子どもたちの教育環境を向上させるため、母親らを支援する。移住後に非政府組織(NGO)を立ち上げて農業などを行う予定で、活動資金をクラウドファンディングで募っている。(岩崎昂志)

 陽子さんは同県明石市出身で、2013年から2年間、ベナンに看護師隊員として滞在。マラリア予防の啓発などに携わった。明るいベナンの国民性に魅了された一方、多くの子どもが昼間から肉体労働を担い、学校に通わない現実を目の当たりにした。

 同国は一夫多妻制が残る。陽子さんは「複数の妻を十分に養えない男性も多く、幼い子が労働を強いられている」と課題を感じた。現地で出会った夫エケ・ボナヴァンチュールさん(37)と、加東市で3歳と1歳の息子を育てる今、子どもたちの境遇の差を一層感じるようになったという。陽子さんは「ベナンのために何かしたいと、ずっと思ってきた。今がその時」と力を込める。

 当面は、ボナヴァンチュールさんの親族を通じて10人程度の女性を集め、農業による収入増を目指す。現地では主食のトウモロコシだけを育てる人が多いが、日本の農業を参考にイモやニンジンなど、年間を通じた生産を図るという。既にNGO設立に向け登録申請の手続きを進めており、拠点となる施設も整備する。

 移住費用とは別に、農地や農具の購入、施設建設、初期活動費などを見積もった金額は165万円。計画実現に向け、クラウドファンディングで支援金を求める。陽子さんは「『子どもを学校に通わせたい』と切望するベナン女性は多く、働き口があれば改善できる。移住して自立の道を一緒に考えることで、継続的に支えたい」と訴えている。

 活動の詳細は、クラウドファンディングサイト「レディーフォー」で、プロジェクト名「ベナンの女性たちと共に働く場所を作りたい!」を検索する。応援期間は8月13日まで。URLはhttps://readyfor.jp/projects/97567

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