ゴルフの日本オープン選手権で優勝し、３１日に地元兵庫県加東市でプロ転向を表明した東北福祉大４年の蝉川泰果選手（２１）が、３日から同市で開かれる男子ツアー大会、マイナビＡＢＣチャンピオンシップに出場する。郷土でのプロデビュー戦となり、加東市の関係者らは「ここから活躍を続け、世界に羽ばたいてほしい」と、新星にエールを送っている。

　３１日に加東市役所を訪れ、大勢の市職員らに迎えられた蝉川選手。直後の会見では「日本オープンのギャラリーより拍手が大きかったんじゃないかな」と笑いを誘った。訪問は、同市が日本オープンやパナソニック・オープンでの優勝に対する祝い品を贈る趣旨だったが、蝉川選手は冒頭で「プロゴルファーになりました」と報告。担当の市職員は「まさか市役所で宣言をしてくれるなんて」と、驚きと感激が交じった様子だった。

　同市では今後、市内８カ所ほどに応援の横断幕を掲げる予定。また、本人の手形で３０センチ四方の金属製プレートを作り、加東バスターミナル（同市社）に隣接する交流施設「ｈａｌＫ（ハルク）」などの公共施設に年明けごろから展示する。

　岩根正市長は「素晴らしい活躍に絶句している。世界に羽ばたいてもらいたい」と称賛。市ゴルフ協会の藤井信孝会長（７０）は「ジュニア育成に取り組んで来た協会としてもうれしい。地元の誇りだ」と支援継続を誓う。ゴルフ振興を進める市観光協会の澤野祥二会長（７１）は「デビュー戦も立派にプレーしてくれるはず。加東市のことを忘れず頑張ってもらいたい」と期待した。

　マイナビＡＢＣチャンピオンシップは同市永福のＡＢＣゴルフ倶楽部で行われ、一般観覧可能。当日券は３、４日の予選ラウンドが３千円、５、６日の決勝ラウンドは４千円。前売り券は２日までの販売で、各５００円引き。大会事務局ＴＥＬ０７９５・４７・２４２４

（岩崎昂志）