兵庫5区のニュース
自民前職の厚い壁を破ることはできなかった。約5万票差の完敗に、三田市上井沢にある維新前職三木圭恵氏(48)の事務所は静まり返った。
前回、現行制度で三田市初の衆院議員となり、企業へあいさつに招かれるなど、陣営も手応えを感じていた。
急な解散だったため、街頭演説を中心に選挙活動を展開。郡部の交差点からニュータウンまで、前回にも増して丁寧に地域を回り、「消費増税の前に、国会議員の大幅定数削減など身を切る改革が必要」と訴えた。それでも、広い5区の隅々にまで支持を広げるには時間が足りなかった。
橋下徹・党共同代表らが公示前日に応援に駆け付けるなどしたが、2年前のような“風”はなかった。比例でも、激戦となった大阪の小選挙区候補に惜敗率で及ばなかった。
午前0時すぎ、支援者が待つ事務所に姿を見せた三木氏は「今後、一層精進して捲土(けんど)重来を図りたい」と絞り出すように話した。(溝田幸弘、神谷千晶)