今回の衆院選では、明石駅南地区再開発事業で駅前広場を整備しているため、駅南側の風景がこれまでと異なっている。東側のロータリーが工事用フェンスに覆われ、車両は東から駅前広場に入れない。人が立ち止まれるスペースも狭くなっており、選挙カーを止めての演説が難しくなっている。(金山成美)
駅南は、今年10月1日から東側ロータリーの整備が始まり、バス乗り場が駅東高架下に移転。フェンスで覆われた南側は歩行者も通行できないことから、迂回(うかい)を促す案内板も設置している。
JRと山陽電鉄の駅がある明石駅は、乗降客一日平均が計約13万人。市内で最も多く、選挙戦で候補者の多くが思いを届ける場所として選んできた。
特徴的なのが、ロータリーなどに選挙カーを止めた状態での演説。昨年7月の県知事選では、候補者が選挙カーの上に立ち、マイクを握る姿が見られた。参院選候補者も、駆け付けた党首らとともに選挙カーの上から手を振った。
今回は、以前と同様に西側ロータリーにはバスやタクシー、一般車両が入れるが「整備中のため、聴衆が集まれるスペースは限られている」と市まち再生室。政党関係者は「利用者の多い駅の前なので動員がしやすく、市民にも立ち止まってもらいやすい“一等地”だった」とする。
4日朝、駅南側でハンドマイクを手に演説した候補者は「少し雰囲気は違うが訴えることは変わらない」と語った。党幹部による演説場所はJR大久保駅南側を予定している。