将棋の里見香奈女流王位(29)=清麗、女流名人、倉敷藤花=に山根ことみ女流二段(23)が挑戦する第32期女流王位戦5番勝負(神戸新聞社主催)の第1局が27日、兵庫県姫路市夢前町前之庄、塩田温泉の旅館「夢乃井」で指され、午後7時22分、後手番の里見が148手で先勝した。
持ち時間各4時間のうち、残りは山根が1分、里見が4分。第2局は5月18日、札幌市の「京王プラザホテル札幌」で指される。
女流タイトル通算獲得数の単独最多記録「44」まであと一つの里見と、女流タイトル戦初挑戦の山根。第一人者と新鋭による注目のシリーズは、本命視されていた相振り飛車の戦型となった。
昼食休憩後、山根が守りの銀を繰り出して里見の攻めの銀との交換(53~59手目)など積極的な姿勢を示した後、里見は銀2枚と角の交換(71~74手目)による駒得で優勢になった。
山根が打開策を探りながら終盤に入り、形勢は二転三転したが、最後は里見が山根の玉を追い込んだ。
立会人の稲葉陽八段(32)は「里見女流王位が最終的に優勢を築いてからの安定感はさすがだった」と振り返った。(井原尚基)
【里見香奈女流王位の話】 序盤から力戦になり、一手一手考えながらの戦いになった。7八銀(84手目)から8九銀成(86手目)は、駒得を重視し穏やかに指そうと思ったが、8三桂成(111手目)と飛車を取られたところでは苦しくなった。7八銀(148手目)と打つまで勝負は分からなかった。
【山根ことみ女流二段の話】 6四歩(44手目)から6筋を交換され、6六歩(49手目)と受ける展開になるのだろうと思っていた。その後3六銀(57手目)から攻めることになったが、難しい将棋で形勢判断がよくできなかった。1六歩(76手目)を見落とし、相手に銀3枚を持たれたので苦しくなった。
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