神戸市と楽天グループが、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場として、ノエビアスタジアム神戸（同市兵庫区）の活用を決めたことが１９日、関係者への取材で分かった。今月末ごろから、最大で１日当たり２千人規模の接種を予定している。

　ノエスタ神戸は、楽天グループのサッカーＪリーグ１部（Ｊ１）のヴィッセル神戸の本拠地。Ｊリーグが今月中旬、大規模接種に協力することを発表した際、ノエスタ神戸を使用する方針も示されていた。

　楽天グループが、ノエスタ神戸の施設の一部を無償で開放する。現在、市ワクチン接種対策室に楽天グループの社員３人が常駐し、施設の使用方法や医師、看護師、薬剤師の確保などの作業を協力して進めている。

　兵庫県内の大規模接種会場については、市が２５日から、同市中央区の神戸ハーバーランドセンタービルに開設。１日当たり平均２千人の接種を予定しており、歯科医師らが対応する。

　ノエスタ神戸に２千人規模の接種会場ができれば、高齢者のワクチン接種がさらに加速することが期待される。県も阪神と播磨地域の計２カ所に大規模接種会場を設置する方針を明らかにしている。

　楽天グループ戦略推進室の傳田剛史（でんだ・たけし）さん（３５）は「日本経済を早く回復させるためにもワクチン接種は重要。楽天として支援できることを全力でやりたい」と話す。（三島大一郎）

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