ハンセン病の強制隔離に抵抗した医師・小笠原登(1888~1970年)のドキュメンタリー映画「一人になる」(1時間39分)が完成し、6月に京阪神で上映される。隔離政策の違憲性を認定した国家賠償訴訟判決から20年。プロデューサーの鵜久森典妙さん(73)=兵庫県西宮市=は「患者に寄り添い、信念を貫いた人を知ってほしい」と話す。
小笠原は真宗大谷派の円周寺(愛知県あま市)に生まれ、京都帝国大(現京都大)などでハンセン病の治療に専念。遺伝病や強力な伝染病とする誤解を正し、栄養状態の改善などによる予防を訴えた。学界や教団から孤立しながら、患者の生活や人権を尊重した先見性は現在、高く評価されている。
鵜久森さんと監督の高橋一郎さん(67)らは2012年、差別の元となった「らい予防法」などを取り上げた「もういいかい ハンセン病と三つの法律」を自主製作。回復者の集まりで出会った大谷派の僧から「円周寺が改築されるので撮影してほしい」と頼まれたことから、映画化を働きかけた。
作品は、ハンセン病問題の研究者や元患者の証言、小笠原の日誌や資料を基に構成。「国家の恥辱」として療養所への強制収容や断種が推し進められる中、カルテの病名欄を空白にするなどして隔離から守ろうとした生涯を明らかにする。
俳優によるモノクロ映像も交え、着古した学生服に白衣を羽織り、裸電球の下で素手のまま診療に当たる様子を再現。患者家族の家を焼き、離職を迫るなどの迫害を止めようと奔走する姿から「無らい県運動」の暗部を浮かび上がらせる。
学界とメディアが一体となり小笠原の学説を封じた背景や、国策に追従した大谷派の責任にも言及。らい予防法は1996年にようやく廃止されたが、差別や偏見は消え去っていない。鵜久森さんは「映像記録を残すことで、後世に伝えられれば」と願う。
神戸市中央区の元町映画館(TEL078・366・2636)では6月12~25日に上映予定。シンポジウムが同4日午後1時、大阪・十三のシアターセブン(TEL06・4862・7733)である。(田中真治)

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