自宅療養は不安だった。全盲で兵庫県明石市在住の男性(78)は4月、新型コロナウイルスに感染したが、予定されたホテル療養が変更され、在宅での経過観察を余儀なくされた。目が不自由なため、ホテルでは酸素濃度や体温といった数値の確認や、食事に伴う移動が難しいと判断された。一時40度近い高熱が出たという男性は「入院患者以外の実態も知ってほしい」と話し、隔離の際は障害の特性に応じたサポートが必要と訴える。(佐藤健介)
感染が急拡大したこの数カ月、歩行介助を担うガイドヘルパーの利用を控えている男性。「献身してくれる方を、ウイルスの危険に巻き込むなんてとんでもない」と話す。マスクを着け手指の消毒を徹底してきたが、4月中旬、39度の熱が出た妻が陽性と判明。男性も感染が分かった。
保健所は当初、呼吸困難などの重い症状がないとして、夫婦別々のホテルで療養するよう指示。だが、男性の障害を理由に自宅療養へ方針転換したという。
ホテル療養は血中酸素濃度や体温を自分で毎日測るが、用意されるパルスオキシメーターや体温計は音声で数値を知らせる機能がなく、男性単独では結果が分からない。また、所定の食事の受け取り場所まで歩くのが難しく、目が見える妻と一緒に自宅で滞在した方がよいと判断された。
数日後、就寝前に40度近くまで熱が上がった。2時間ほどで平熱に戻ったが、数年前に肺炎を患い、重症化しないか不安が募った。
外出して買い物もできない。近くの住民が代わりに購入し、弁当や食材、日用品を袋に入れて玄関ドアの取っ手に掛けてくれた。男性は「後になって、在宅療養者に対する食料や日用品の無料配達サービスを行政が制度化していると知った」と振り返る。また「2人暮らしの私たちは幸い、家庭で回復した。それでも同居する家族が多い視覚障害者はホテル療養ができないと、自宅での経過観察は苦労するはず」と懸念する。
保健所からは毎日、電話で体調の確認があったが、事後のフォロー体制は疑問だった。2週間の経過観察の最終日、保健所から「これでコロナへの免疫が得られた。明日から元の生活に戻ってもらって結構だ」と言われた。男性が「体内にウイルスが残り、ぶりかえしたり、うつしたりする可能性はないのか」として、再度のPCR検査を要望したが応じてもらえなかったという。
男性は「PCR検査で『陰性』と明確な根拠を示し、証明書なども発行してから社会復帰を許可すべき。そうでないと、感染者の風評被害や差別も防げない」と強調した。
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【図表】目で見る兵庫県内の感染状況
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