神戸新開地・喜楽館(神戸市兵庫区)は14~20日、「プロ野球応援ウイーク」と題した寄席を初めて開く。兵庫県内に球場がある阪神タイガース、オリックスバファローズなどを愛する落語家が集合。ABCラジオのアナウンサーを交えた野球対談をはじめ、噺のマクラで白球への熱い思いを伝える。
今年は阪神がセ・リーグ首位でセ・パ交流戦を迎えたことなどから、「関西では例年以上にプロ野球熱はすごい」と喜楽館の担当者。兵庫には甲子園球場、ほっともっとフィールド神戸があることも加わり、初の企画につながった。
期間中は中トリ、トリをプロ野球好きでそろえ、落語のほか、中入り後の対談にも参加する。中トリは阪神ファンで神戸大学落語研究会出身の桂吉弥、オリックスファンで西宮市出身の笑福亭松喬が3日ずつ、巨人ファンの笑福亭仁福が1日務める。
トリは、阪神びいきの桂小文枝(16、17、20日)と月亭八方(14日)、巨人ファンの笑福亭呂鶴(18、19日)、オリックス好きの桂塩鯛(15日)。対談ではABCの伊藤史隆(神戸大落研出身)、芦沢誠の両アナウンサーが司会を担う。
松喬は「落語会とプロ野球は、出る順に期待される役割を果たさないと、全体がうまくいかないところが似ている」と指摘。オリックスが阪急ブレーブスだった時代に「世界の盗塁王」と呼ばれた福本豊選手が題材のマクラが得意で、「マクラの方が落語より長くなるかも」と笑う。
吉弥は「落語もプロ野球も日常のつらさを一時忘れさせてくれる。コロナ禍だからこそ、この二つを一緒に楽しんでほしい」とした上で「古典落語の登場人物に選手名を入れるなど、くすっと笑える演出をしたい」とアイデアをめぐらせる。対談の様子は20日のABCラジオ「日曜落語~なみはや亭~」でも放送予定。
応援球団のユニホームや帽子を着用した来場者には、喜楽館特製のあめをプレゼント。午後2時開演。前売り一般2300円、当日同2800円ほか。喜楽館TEL078・335・7088(金井恒幸)
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