総合 総合 sougou

  • 印刷
6月下旬に1店舗を閉店することを決めた「菊兆」の東郷美弥子社長=31日午後、神戸市中央区東川崎町1(撮影・辰巳直之)
拡大
6月下旬に1店舗を閉店することを決めた「菊兆」の東郷美弥子社長=31日午後、神戸市中央区東川崎町1(撮影・辰巳直之)
PRを兼ねて屋台で弁当の配達を始めた「神戸アジアン食堂バル SALA(サラ)」=神戸市中央区元町通2
拡大
PRを兼ねて屋台で弁当の配達を始めた「神戸アジアン食堂バル SALA(サラ)」=神戸市中央区元町通2

 兵庫県などを対象とした緊急事態宣言が再び延長され、酒を提供する飲食店への休業要請は20日まで続くことになった。飲食店は長引く規制にしびれを切らし、「もう限界」と閉店を決める店、「もう振り回されたくない」と独自の配達サービスに乗り出したり、営業を再開したりする店など、対応が分かれている。

■閉店「書き入れ時まで持たぬ」

 「なんとか踏ん張ろうと思ったけど無理だった」

 神戸市内で飲食店3店舗を経営する「菊兆」の東郷美弥子社長(64)がこぼす。助成金で家賃を賄いきれず、6月下旬に神戸ハーバーランドの「カルメニ店」を閉めることに決めた。

 最初の緊急事態宣言が出た昨春以降、弁当や出前の提供を始め、昨秋の飲食業界支援事業「Go To イート」で一時客が戻った。だが、年末年始や年度末の宴会シーズンは宴会自粛要請やまん延防止等重点措置などで吹き飛んだ。

 東郷さんは「常連さんに支えられてきたのでつらいが、次の書き入れ時の年末までは持ちこたえられない」と、ため息をついた。

 今回の宣言発令直後の4月26日にグランドオープンした阪急神戸三宮駅直結の商業施設「EKIZO(エキゾ)神戸三宮」。バー「神戸サンボア」はまだ一日も店を開けられないまま、休業延長を決めた。

 オーナーバーテンダーの新谷尚人さん(59)は「開店後も選んでもらえるかどうか。お客さまとのつながりがなくなるのが怖い」。同じく苦境にある酒屋のボトル販売会を催すなどして、開店の時を待つ。

 「グランドオープンした実感がない」とは、5月中旬から時短営業を始めたカフェ&ビストロ「トゥーストゥースオンザコーナー」の山本真行店長。時短要請の1時間緩和で、ようやく7日から稼ぎ頭の夜メニューを提供する。

■屋台でPR、弁当配達に活路

 再延長を機に新サービスに乗り出す店も。JR元町駅近くの「神戸アジアン食堂バル SALA(サラ)」は再延長が決まった28日、出番のなかったイベント用屋台を引っ張り出した。

 PRを兼ねて弁当の配達に使う。昨春の緊急事態宣言で店内飲食の売り上げが前年の2割に激減。以来、会員制交流サイト(SNS)での発信に力を入れ、テークアウトと通販の売上比率を4割ほどにまで高めてきたという。

 酒を提供できない再延長は痛手だが、黒田尚子店長(31)は「規制に左右されない営業形態を作るしかない」と話す。

■過料覚悟しびれ切らし酒提供

 一方、要請に従わない店もあり、県は警戒を強める。県によると今回の宣言期間中、午後8時以降も営業したり、酒類を提供したりする21店舗に要請文書を送付した。改善されない場合は30万円以下の過料が科される可能性があるという。

 三宮の繁華街ではシャッターを半分閉めながらひっそりと客を入れる店、過料覚悟で酒を提供する店など、反応はさまざまだ。ある飲食業の男性は「今は開ければ客が集まる。うちは引き続き休業するので、正直者がばかを見るのはどうかと思うが、協力金では持ちこたえられない店もある」と、複雑な心境を語った。(大橋凜太郎、大盛周平、赤松沙和、井上太郎)

新型コロナ
総合の最新
もっと見る

天気(6月25日)

  • 27℃
  • 22℃
  • 30%

  • 29℃
  • 19℃
  • 30%

  • 28℃
  • 22℃
  • 30%

  • 29℃
  • 21℃
  • 30%

お知らせ