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全国で初めて開設された「こども・若者ケアラー」の専用相談窓口=1日午前、神戸市中央区橘通3、市立総合福祉センター
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全国で初めて開設された「こども・若者ケアラー」の専用相談窓口=1日午前、神戸市中央区橘通3、市立総合福祉センター

 障害や病気のある家族らの介護、世話を担う18歳未満の子ども「ヤングケアラー」への支援が問題となる中、神戸市は1日、20代も含めた「こども・若者ケアラー」対象の専用相談窓口を開設した。市によると、全国初の取り組みで、福祉の資格を持つ職員が悩みを聞き、支援につなげる。ケアラーの周囲の人からも相談を受け付け、幅広いサポート体制を目指す。

 同市内では2019年10月、幼稚園教諭だった20代女性が1人で介護していた認知症のある祖母=当時(90)=を殺害する事件が発生。有罪判決を受けた公判では、頼れる相手がおらず孤立を深めていった背景が明らかとなった。

 こうした状況を受け、市は昨秋、支援体制を考えるプロジェクトチームを発足。今年4月に支援に取り組む担当課を設け、相談窓口の開設につながった。

 窓口は、同市中央区橘通3の市立総合福祉センター1階に設置。社会福祉士や精神保健福祉士、公認心理師の資格を持つ職員3人が相談に乗る。

 同市の岡本和久こども・若者ケアラー支援担当課長は「まだまだ試行錯誤だが、誰かを支えて頑張るケアラーの助けになれば」と話した。

 全国の中高生の実態を調べた厚生労働省の抽出調査によると、「世話をしている家族がいる」と答えた中学2年生は5・7%、高校2年生は4・1%。同市はこれを基に、市内のこども・若者ケアラーは少なくとも約1万2千人はいると推定する。

 専用電話(TEL078・361・7600)かファクス(078・361・2573)、メール(carer_shien@office.city.kobe.lg.jp)、来所でも相談可能。平日午前9時~午後5時。(初鹿野俊)

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