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事件を受けて規制の動きが広がるボーガン
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事件を受けて規制の動きが広がるボーガン
野津英滉被告
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野津英滉被告

 兵庫県宝塚市の民家で昨年6月、男女4人がボーガン(洋弓銃)で撃たれて死傷した事件は、4日で発生から1年となった。殺人罪などで起訴された被告の男の公判は始まっていないが、ボーガンに対する規制の動きは広がった。事件を受けて兵庫県は昨年、殺傷能力の高いボーガンの所有者に届け出を義務付ける全国初の条例を制定し、これまでに213台の届けがあった。政府も今国会に、ボーガン所持を許可制とする銃刀法の改正案を提出している。

 事件は昨年6月4日、宝塚市安倉西2の民家で発生。起訴状によると、この家に住む無職の野津英滉被告(24)が、同居する祖母の好美さん=当時(75)=と弟の英志さん=同(22)、近くに住んでいた母マユミさん=同(47)=の頭部をボーガンで撃って殺害し、伯母(50)の首に矢を命中させて骨折などの重傷を負わせたとされる。

 野津被告は約半年間の鑑定留置を終えて、今年1月に殺人罪などで起訴された。今後、争点整理や裁判員の選任手続きを経て公判が行われるが、期日は決まっていない。

 模倣した事件も起きた。昨年7月に神戸市兵庫区で、当時の夫をボーガンで撃つなどしたとして殺人未遂罪に問われた女(34)=神戸地裁で懲役3年、保護観察付き執行猶予5年の判決=は法廷で、宝塚の事件を知り、インターネット通販でボーガンを購入したことを明らかにした。「自分でも使えると思った」と話した。

 この事件の公判では検察側が、使われたボーガンの殺傷能力を確かめた実験結果を説明。厚さ4ミリのベニヤ板を2枚以上貫通すれば殺傷能力があると判定されるが、4~7枚を貫通したという。

 二つの事件を受けて県は昨年10月、ボーガン所有の届け出を義務付ける条例を成立させた。従わないと5万円以下の過料が科せられる。届け出は今年6月3日時点で、計161の個人と法人から出された207台。いったん届け出た後、県外に転出、または廃棄された分が6台あった。

 政府の銃刀法改正案は、ボーガン所持に都道府県公安委員会の許可を必要とし、用途を射撃競技や動物麻酔などに限定。3年更新で講習を義務付け、違反には3年以下の懲役か50万円以下の罰金が科される。

【ボーガン】 弓(bow)と銃(gun)を組み合わせた和製英語。英語圏では「クロスボウ」と呼ばれる。弦を引いた状態で固定して矢を装填(そうてん)し、引き金を引いて発射する。警察庁によると、2010年1月~20年6月に全国の警察がボーガンの使用などに関連して検挙した事件は、殺人など人に危害を加える事案が13件。脅迫や器物損壊などが10件。動物を殺害するなどの動物愛護法違反や軽犯罪法違反などが9件だった。

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