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マスク千枚の手作りを達成した遠藤礼子さん。客との再会を心待ちにしている=神戸市垂水区神田町、べっぴん屋
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マスク千枚の手作りを達成した遠藤礼子さん。客との再会を心待ちにしている=神戸市垂水区神田町、べっぴん屋
手作りしたマスクの数を記録したノート(遠藤さん提供)
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手作りしたマスクの数を記録したノート(遠藤さん提供)

 千枚マスクでコロナ禍収束を-。神戸市垂水区神田町で居酒屋「べっぴん屋」を営む遠藤礼子さん(71)が、疫病克服を願って挑戦していたマスク千枚の手作りを達成した。3回目の緊急事態宣言で休業した後は、1日約10枚のハイペースで仕上げた。現在も宣言は続くが、ワクチン接種の進行など光も見える。遠藤さんは「早く店を再開してお客さんに渡したい」と願っている。(田中伸明)

 作り始めたきっかけは、昨春の感染拡大によるマスク不足。「自分で縫ったらいいんだわ」と、雑誌を参考に見よう見まねで作り、客や近所の商店主に贈って喜ばれた。

 その頃、祖母や母が話していた「千人針」をふと思い出した。出征兵士の無事を祈って、布に赤い糸を一針ずつ縫う願掛けだ。「マスクを千枚縫えば、コロナも収まるのでは」と思い立った。

 型紙に合わせて布を裁断し、一針一針心を込めて縫う。1枚を仕上げるのに1時間ほどかかるが、休業中は時間に余裕がある。完成するたびにノートに数を記入していった。

 次第に注文も入るようになった。「服に合わせて迷彩柄で」「子供向けにアニメキャラのを」。無料で配るので、店内でのマスク会食も自然に勧められた。

 千枚に到達したのは、ゴールデンウイークが明けた頃。現在も、孫や親しい人を思って作り続ける。

 開店から三十数年。ここ20年ほどは年中無休で切り盛りしてきた。「休業中は心が折れそうになる。誰かのためにマスクを作ることが自分の支えだった」と振り返る。

 現在、手元に残るマスクは100枚程度。宣言が解けたら、店の再開を祝して、客らに配る予定だ。べっぴん屋TEL078・708・8641(宣言解除まで休業予定)

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