直腸がんに対する新しい手術「経肛門手術」(TaTME)が注目されている。これまでは患者の状態によって開腹手術、腹腔(ふくくう)鏡手術が行われていたが、おなかとお尻の両方からカメラや鉗子(かんし)を入れるTaTMEは手術時間を約半分にできる上、肛門を温存できる可能性が上がるという。2016年秋から取り組んでいる神戸大病院食道胃腸外科学分野の松田武(たける)特命准教授に聞いた。(中部 剛)
大腸は、結腸、直腸からなり、直腸は肛門に近い部分。大腸のがんは年々増加しており、国立がん研究センターによると、19年のがん死亡者数を見ると、女性は大腸がんが最も多く、男性でも3番目の多さだった。
直腸がんの手術は、開腹と腹腔鏡があり、腫瘍の大きさなど患者の状態によって選択。腹腔鏡なら体を傷つける範囲が小さく、術後の回復が早いメリットがある。近年、これらに加えロボットを使った手術やTaTMEが登場した。
TaTMEは、術者や助手ら5人1チームで実施。3人が腹部に5ミリと12ミリの穴を開けて内視鏡や鉗子を入れ、他の2人が肛門に挿入した器具を通して内視鏡と鉗子を入れる。それぞれがモニターを見ながら連携し腫瘍を切り取る。
従来の腹腔鏡手術では直腸下部の腫瘍の位置が正確に分かりにくい上、鉗子が腫瘍に届くまでに前立腺など他の部分を傷つける可能性があった。TaTMEだと肛門から腫瘍が近いため、正確に腫瘍の位置を把握できるなど有効性を発揮できるという。
神戸大病院では直腸下部のがんはすべてTaTMEで手術している。導入した16年秋以降、約120例の実績があり、全国でもトップレベル。兵庫県内でTaTMEを採用している病院はまだ少ないという。
松田特命准教授は「8~10時間かかっていた腹腔鏡手術に比べ、約半分の時間で済み、患者の体への負担も軽くなる。男性の場合、骨盤が狭いため腹腔鏡では限界があり、TaTMEがより有効だ」と評価している。また肛門を切除しないで済む可能性が高まるため、術後の生活の質を上げることができる。近年は腹部をロボット、肛門をTaTMEで処置するハイブリッド手術も行っている。
ただ、術者には技術が求められ、特別なトレーニングが必要。TaTMEの国内普及率は推定5%程度にとどまっているという。松田特命准教授は「合併症や再発率など従来の手法とどう違うか、データを取っていく必要がある」と指摘している。
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