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申請書を前にする女性。「給付金はありがたいが、死別ひとり親が差別されている気がする」と話す=神戸市中央区東川崎町1
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申請書を前にする女性。「給付金はありがたいが、死別ひとり親が差別されている気がする」と話す=神戸市中央区東川崎町1

 新型コロナウイルス禍で経済的に困窮するひとり親世帯への国の特別給付金を巡り、夫と死別した50代のシングルマザーの女性=神戸市在住=から、神戸新聞の双方向報道「スクープラボ」に疑問の声が寄せられた。給付金申請のたびに「親子関係の証明」として戸籍の写しの提出を求められるという。離婚や未婚のひとり親にはない手続きといい、「同じひとり親で、なぜこれほど扱いが違うのか」と首をかしげる。(石沢菜々子)

 ひとり親世帯への国の特別給付金は既に2回支給され、今月上旬に3回目の申請が始まった。5年前に夫に先立たれ、現在、小中学生の子ども2人を育てる女性は、本籍地の自治体から郵送で戸籍の写しを取り寄せてきた。申請書も自ら入手しなければならず、提出後に審査がある。一方、多くの離婚や未婚のひとり親は申請自体が不要だ。

 扱いの違いについて、同市に確認した。担当者は「給付金の支給は、児童扶養手当を受けている人をベースにしているため」と説明する。児童扶養手当は一定所得以下の離婚・未婚ひとり親などに支給され、遺族年金を受給しているこの女性は対象外だ。

 遺族年金の額は故人の所得や加入年数などに応じて決まり、この女性がもらう年金額は、児童扶養手当の額とほとんど変わらない。戸籍の取り寄せに手間も費用もかかり、「毎回、一から親子関係を証明しないといけないのも不可解」と話す。

 給付金の支給手続きは各自治体が決める。だが、大半は国が一例として示している通り、遺族年金受給者には戸籍謄本や抄本の提出を求めている。一方で、低所得のひとり親世帯向け医療費助成を受けている場合は、「戸籍の写しの提出は不要」とする自治体もあった。

 この女性も医療費助成を受けているが、神戸市こども家庭局は「個人情報の転用については申請者の同意を得ているが、庁内の医療と福祉のシステムが連携していない。一人一人の情報を確認するには人件費も時間もかかり、現状では本人に必要な書類を出してもらう方が早い」という。

 システムを改修すれば、縦割りの情報を連携させることは可能だが、担当者は「改修時期や費用対効果の検討などが必要。悩ましい問題だ」と打ち明ける。投稿した女性は「死別ひとり親にハードルが課されているように感じてしまう。縦割り行政が原因であれば、早く解消してほしい」と話した。

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