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神戸大=神戸市灘区六甲台町1
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 神戸大学は13日、新型コロナウイルスの第1~4波の感染者について調べたところ、従来株に感染した人にも、より感染力が強い変異株を阻む中和抗体ができることが分かったと発表した。同大は「感染したウイルスと別の変異株に対しても重症化を防げる可能性がある」とした。

 同大は2020年3月~21年5月、兵庫県立加古川医療センター(加古川市)の患者81人の中和抗体について調べた。主に第3波までは従来株、第4波は英国で最初に確認された変異株のアルファ株の感染者で、内訳は無症状・軽症25人▽中等症・重症19人▽超重症(人工呼吸器装着)37人。

 その結果、81人全員に従来株とアルファ株の中和抗体があることを確認。ほかに変異株のベータ(南アフリカ)株を78人が、ガンマ(ブラジル)株を80人がいずれも保有していた。

 81人のうち12人については、感染が拡大しているインド由来のデルタ株についても調査。全員が一定の中和抗体を持つことが分かった。

 さらに、2度のワクチン接種から約1カ月が経過した神戸大病院の医師68人についても調べた結果、全員が従来株と変異株の中和抗体を保有。デルタ株やベータ株の抗体価は低めで、高い年代ほど抗体価が低くなる傾向があった。

 神戸大大学院の森康子・感染症センター長は「感染やワクチン接種で、ほとんどの人にデルタ株を含む変異株への中和抗体ができる。さらに再感染や重症化リスクについて追跡調査を進めたい」と述べた。(井川朋宏)

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