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記念講演をする兵庫県立大大学院の室崎益輝教授=神戸市中央区、県公館
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記念講演をする兵庫県立大大学院の室崎益輝教授=神戸市中央区、県公館

 被災者の生活再建や産業再生を支援してきた公益財団法人「阪神・淡路大震災復興基金」が7月末で解散するのを前に、活動を振り返る「感謝のつどい」が26日、神戸市中央区の兵庫県公館であった。震災当時は国の支援対象ではなかった住宅再建に向けた補助など、被災者目線で取り組んだ事業の成果が報告された。

 復興基金は震災2カ月半後の1995年4月、兵庫県と神戸市が200億円を拠出して設立。地方債で調達した貸付金8800億円を加えた9千億円で基金を運用した。その収益など約3650億円で116事業を展開。被災者に最大120万円の生活資金を支給する「被災者自立支援金」は、約14万7千世帯に適用された。

 つどいには約80人が出席。基金の理事長を務める井戸敏三知事は、コミュニティーの継続支援や高齢者の引きこもり対策といった具体的な事業を示し、「現場の声を反映し、きめ細かく、被災者に寄り添った対応ができた」と振り返った。

 また、兵庫県立大大学院の室崎益輝(よしてる)教授が記念講演し、基金が創造的復興の礎になったと強調。市民主体のまちづくりや、災害ボランティア支援につながったことなどを成果に挙げた。その上で、「成果を一般社会の課題解決や南海トラフ地震への備えなどに役立てる必要がある」と提言した。(藤井伸哉)

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