お盆休みの日本列島に張り付いた前線による異例の大雨は、兵庫県にも過去にない降水量をもたらした。洪水や土砂崩れなどの災害には至らなかったものの、農業への影響は大きく、秋冬野菜を中心に生産量や価格に影響する懸念が広がる。新型コロナウイルスの急拡大の直撃を受けた観光業界には、さらなる追い打ちとなった。
■嘆く農家
「盆にこれほど雨が続くとは」。コメや野菜を育てる水沢辰也さん(44)=神戸市西区岩岡町=は、水浸しの畑の前で途方に暮れた。17日からブロッコリーを植える準備に入るはずが、手を付けられていない。
「来週からの稲刈りと重なり、母と2人でどこまでできるだろうか」と表情を曇らせる。11月上旬予定だったブロッコリーの出荷は同じだけ遅れる。「どの農家も遅れ、出荷時期が重なれば、価格が暴落しそうだ」と不安を語った。
県内有数のコメ産地、丹波篠山市。原智宏さん(43)は「いつもなら黄金色の田んぼが、まだ緑が残る」と頭を抱える。「盆の暑さで熟すはずが、日は差さず、気温も上がらない。品質が心配だ」と嘆く。
夏野菜の価格にも影響が出始めた。神戸市中央卸売市場(神戸市兵庫区)では17日からキュウリが品薄となり、お盆休み前の11日から2倍以上に急騰。生活協同組合コープこうべ(同市東灘区)の担当者は「他にも確保に苦労する野菜や果物が出ている」とする。
■レジャーにも
異例の長雨は夏のレジャーにとっても、新型コロナウイルスの影響と合わせたダブルパンチとなった。
隣接農場のブドウなどの収穫体験を目玉とし、今年6月にオープンしたばかりの「三木里脇もぎたてキャンプ場」(三木市口吉川町)。お盆前後には、家族連れを中心に多くの予約が入っていたが、9~18日の10日間で8割がキャンセルとなった。
コロナの影響で、オープン当初から客足は鈍いまま。支配人の鬼頭正人さん(42)は「せめてお盆にはと期待していただけに残念だ。今後の天候の持ち直しを祈るばかり」と話した。
◆
大雨は、長期間にわたって停滞した前線に暖かく湿った空気が流れ込み、兵庫県でも8月としては記録的な降水量になった。
神戸地方気象台によると、県内の全26観測地点で、11~19日の総雨量は8月の平年値を超えた。最も降ったのは生野(朝来市)で405・5ミリと、昨年1年分の約2割。神戸では、平年の8月分の3倍を超える316・5ミリが降った他、洲本、後川(丹波篠山市)、西宮などでも2倍を超えた。
大雨は、広島や佐賀県で河川が氾濫するなど各地で被害を引き起こした。県内では大きな被害は確認されなかったが、土砂崩れなどの危険度が上昇し、神戸や洲本市などが避難指示や高齢者等避難を発令した。(山路 進、堀内達成、横田良平、長沢伸一)
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