敏しょう性や持久力などを測る小中学生のスポーツテスト。種目の一つにボール投げがあるが、「どうにも投げづらかった」という人は意外に多いのではないだろうか。小学生は、野球よりも一回り大きいソフトボールを使う。中学生になり、ようやく握れるようになってきたところで、さらに大きいハンドボールに変わる。スポーツテストの同一種目で、小中学生で条件が異なるのはボール投げのみ。あえて、距離が出にくいようなルール設定をしているようにも思えてくるが…。(小川 晶)
7月中旬、神戸市立本庄中学校(同市東灘区)の体育の授業で、1年生がハンドボールに取り組んでいた。アップがてら、10メートルほどの間隔でキャッチボールを繰り返すが、手から滑り落ちたり、「あさっての方向」に放ったりと、うまく投げられない生徒が目立つ。
信原孝彦校長(59)は「ボールの遠心力に負けて、『抜けて』しまう子が多いんですよ」と解説する。上手に放るこつは、手首を立てること。野球部員は肩が強く、遠くに投げられそうだが、手首を返す癖があるので、距離が出ないことが多いという。
女子生徒(13)も「大きくて投げづらい」と苦笑い。スポーツテストでも、小学校までのソフトからハンドに変わると知り「手が大きくなったからボールも大きくなるのかな」と首をかしげる。
遠投の能力を測定するのならば、野球のボールなど、投げやすいものを選べばいい。やや大きめのボールをなぜ指定しているのか。スポーツ庁によると、各年齢のサンプルを集める「体力・運動能力調査」と、小学5年、中学2年の全員が対象の「全国体力テスト」の2種類が、学校現場で一般的にスポーツテストと呼ばれている。いずれも、1960年代以降、小学生はソフト、中学生はハンドで一貫しているらしい。
担当者が説明する。「そもそも遠投の距離ではなく、下半身の動きや腰のひねりなど、体全体の器用さを調べるために設定された種目なんです」。そして、意外な理由を付け加えた。「飛びすぎたら困るという事情もあるんですよ」
スポーツテストはそもそも、同世代の運動能力を全国一律の基準で調べるとの前提がある。握力や上体起こし、50メートル走などの種目は、どの学校でも測定できるが、ボール投げはどうか。仮に野球のボールを使うと、強肩の中学生ともなれば、100メートル近く投げることも想定される。
「東京などの都市部では、校庭が狭い学校も多い。投げやすいボールを使うと、校庭が広い学校ほど記録が伸びてしまい、基準がバラバラになって比較できなくなるんです」と担当者。そのため、距離が出ないよう、成長に合わせてボールを大きく設定しているのだという。
2019年度の全国体力テストの結果では、小学5年(ソフト投げ)と中学2年(ハンド投げ)の記録とも、男子は20~21メートル台、女子は12~13メートル台で、いずれも緩やかな下降傾向が続く。スポーツ庁は、日常の遊びの中で、キャッチボールなど投げる動作が少なくなっている影響とみている。
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