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パリに着いたルーカス(風間柚乃・中央)とレナーテ(きよら羽龍・右)=宝塚バウホール
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パリに着いたルーカス(風間柚乃・中央)とレナーテ(きよら羽龍・右)=宝塚バウホール
なんとか生き延びる道を探すルーカス(左)とレナーテ=宝塚バウホール
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なんとか生き延びる道を探すルーカス(左)とレナーテ=宝塚バウホール
雪山をさまようルーカス=宝塚バウホール
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雪山をさまようルーカス=宝塚バウホール
生きる喜びを歌とダンスで表現したフィナーレ=宝塚バウホール
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生きる喜びを歌とダンスで表現したフィナーレ=宝塚バウホール

 宝塚歌劇月組のミュージカル「LOVE AND ALL THAT JAZZ…ベルリンの冬、モントリオールの春…」が7日、宝塚市栄町1、宝塚バウホールで開幕した。スタンダードジャズの名曲にのせ、若者たちが困難な時代を懸命に生きる姿を描く。主役の風間柚乃を中心に若手メンバーがはつらつと演じている。

 第2次大戦中、ナチス政権下のベルリンでは、ジャズが退廃音楽として禁止され、ジャズの生演奏でその名をヨーロッパ中に知られたキャバレーも閉店中。店はジャズピアニストのルーカス(風間)がたった1人で守っていた。ある日、ナチス親衛隊に追われるユダヤ人女性のレナーテ(きよら羽龍)が店に飛び込んでくる。機転を利かせて彼女をかくまったルーカスは、レナーテと共に身分を偽り、かつての音楽仲間が暮らすパリへ、自由を求めて脱出を図る。

 ユダヤ人というだけで迫害されるレナーテ。一方、彼女を逃がすためカナダに渡ったルーカスは、敵国人として収容所に入れられる。戦争が個人にもたらす不条理、閉そく感漂う時代の空気は、コロナで停滞した現代社会にも重なる。だが不寛容と差別に憤り、自由を求めて未知の世界に飛び込んでいくルーカスや、彼に協力する仲間たちの存在には希望を見いだすことができる。

 「A列車で行こう」「キャラバン」「スィングしなけりゃ意味がない」「シング・シング・シング」など、全編に流れるジャズが物語を彩る。音楽、ダンス、夢、希望-。宝塚のエッセンスがギュッと詰まった舞台だった。

 18日まで。チケットは完売。(片岡達美)

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