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兵庫県内の感染「第4波」では、本来は中等症対応だった病院にも重症化した患者が運び込まれた=2021年5月、神戸市長田区一番町2、市立医療センター西市民病院
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兵庫県内の感染「第4波」では、本来は中等症対応だった病院にも重症化した患者が運び込まれた=2021年5月、神戸市長田区一番町2、市立医療センター西市民病院

 19日公示、31日投開票の日程が固まった衆院選に向け、各党が公約準備に追われている。最大の焦点となるのが新型コロナウイルス対応。昨年来のコロナ禍では、入院が必要な患者が自宅待機せざるをえない「医療崩壊」とも言える状況が生じた。国政は何を急ぐべきなのか。兵庫の医療現場や行政関係者に、課題を尋ねた。(霍見真一郎)

 「第6波」に向けて求められる病床の増床。兵庫県は重症病床を142床確保しているが、さらに増やすには高いハードルがある。

 県内有数規模の神戸大病院(神戸市中央区)は昨年の「第1波」当初、病床自体は934床あっても、コロナ患者を受け入れることにはなっていなかった。高度先端医療を施す病院としてコロナ以外で命の危機にひんした患者を救うためだった。しかし同市内唯一の感染症指定医療機関で院内感染が発生すると、カバーするために受け入れを開始。昨年末からは患者の急増を受けて重症病床も稼働させ、現在は4~10床の範囲でコロナ病床を運用している。

 同病院の真庭謙昌院長は「集中治療室は32床あるが、重症コロナ用に10床運用すると、ゾーニングやマンパワー不足のため、コロナ以外に使えるのは14床になってしまう」と説明。「通常医療を犠牲にしてコロナ病床を確保するのは限界があり、コロナ専用病院などを別に設けることを議論すべきだ」と求める。

 一方、感染者が駆け込む、地域のクリニックでも喫緊の課題が生じている。神戸市中央区の東神戸診療所は、外科の診察室を改修して別の入り口を作り、ウイルスを外に漏らさない陰圧設備を設けて発熱外来を開き、PCR検査も行っている。一般診療への影響を最小限に抑えるよう工夫しているが、一部の医師が休日出勤する日も多いという。

 同診療所の郷地秀夫所長は「もしインフルエンザがこの秋冬に流行すれば、外見で区別できないため、コロナとみなして診るしかない。補助金などを充実させ、発熱外来を開くクリニックを一つでも増やさなければならない」と訴える。

    ◇

 コロナ禍は、病院現場だけでなく、行政対応の限界も浮かび上がらせた。

 神戸市保健所では、保健師を昨年4月の201人から1年で246人にまで増やしたが、新規感染者の聞き取りや病床調整、疫学調査などが追いつかず、一部の職員は月の残業が200時間を超えたという。

 同市の花田裕之健康局長は「保健師の業務が膨らむ背景には、保健所に公衆衛生の医師が少ないことがある」と指摘する。神戸市保健所では、コロナ対応に当たる医師は2人のみ。「入院か宿泊療養かなどを判断するのも本来は医師が行った方がスムーズ。公衆衛生の医師を育てる仕組み作りを国全体で考えなくてはならない」とした。

 兵庫県の東端にある尼崎市は、大阪府の感染状況に苦慮している。この夏の「第5波」では、緊急事態宣言が8月2日に出た大阪府に対し、兵庫県は同20日と発令時期がずれた。

 尼崎市の稲村和美市長は「感染症やウイルスは行政区に関係なく広がる。尼崎市民には大阪で働く人も多く、都道府県が単位となっている緊急事態宣言の対象区域を見直し、神戸・阪神地域だけ大阪と一緒に発令するなど、柔軟に対応できるよう見直すべきではないか」と求めた。

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