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会見で事故車両の保存などについて話すJR西日本の長谷川一明社長=6日午後、伊丹市内(撮影・秋山亮太)
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会見で事故車両の保存などについて話すJR西日本の長谷川一明社長=6日午後、伊丹市内(撮影・秋山亮太)
JR西の説明会終了後、取材に応じる遺族の藤崎光子さん(右)と上田弘志さん=伊丹市内(撮影・秋山亮太)
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JR西の説明会終了後、取材に応じる遺族の藤崎光子さん(右)と上田弘志さん=伊丹市内(撮影・秋山亮太)

 乗客106人が死亡した2005年の尼崎JR脱線事故を巡り、JR西日本は6日、兵庫県伊丹市内などで説明会を開き、社員の安全教育に使う事故車両(全7両)の保存方法などを遺族らに伝えた。大阪府吹田市の社員研修センター内に新設する保存施設の概要が示されたが、説明会後の参加者からは「もっと事故の悲惨さが伝わる内容に」「風化防止のため、いずれは事故現場に移して」と不満の声が噴出。賛否のある一般公開について、JR西は会見で「検討課題」と繰り返した。

 事故車両は、兵庫県警が証拠品として押収後、11年に神戸地検からJR西に返還され、高砂市内の倉庫などで保管されている。JR西は19年、一括保存する方針を表明。保存施設は24年秋ごろの完成を目指す。この日の説明会は非公開で行われ、負傷者も含めて計82人が参加した。

 JR西などによると、損傷が激しく復元が困難な1~4両目は部品を号車ごとに棚に入れて陳列。原形をとどめる5~7両目や運転席の一部はそのまま保存する。映像技術を使い、事故時の車両の状況を伝える空間を施設の地下に整備。車両付近で遺族らが献花や焼香ができるようにする。

 長谷川一明社長は会見で「(遺族らが)落ち着いた環境で哀悼できるようにしたい」と説明。一般公開には「皆さまにご理解いただける状況が必要。現状では難しい」との認識を示した。現場での車両保存には「(車両があることで)現場に行けなくなるという方もいる」と明言を避けた。

 長女を亡くした藤崎光子さん(81)=大阪市=は「事故の悲惨さを伝えるのは現場であり、事故車両。今回の計画は(車両を)社会から隠しているようだ」と憤る。妻が犠牲になった山本武さん(72)=西宮市=も「現場での保存や1両目、2両目の復元を求めてきたが受け入れられず残念」と声を落とした。

 次男を亡くした上田弘志さん(67)=神戸市北区=は「いったんは今回の場所で保存する、と受け止めた。遺族の高齢化が進み、自分たちがいなくなった後も伝えていくことを考えてほしい」と望んだ。

 事故車両の部品を棚に陳列する方法に対し、2両目で負傷した小椋聡さん(52)=兵庫県多可町=は「私にとって車両の保存は一番大切なテーマ。事故の衝撃が伝わるよう展示方法を丁寧に検討してほしい」と話した。

 またJR西は、新型コロナウイルス禍で2年連続中止となった4月25日の慰霊式について、来年は事故現場に整備した祈りの杜で開き、オンライン中継もする方針を説明した。説明会は7日にもある。(石沢菜々子、大盛周平、宮本万里子)

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