目が不自由でも社会の第一線で活躍できる-。全盲の銀行員、岡田太丞(たいすけ)さん(56)=兵庫県西宮市=が、同じ障害を抱える人の就労の悩みに寄り添おうと、支援活動を続けている。新型コロナウイルスの感染拡大で、対面での会話が難しくなる中、「見えない、見えにくい苦しみにさいなまれる人にとって、灯台の光になりたい」と語る。(佐藤健介)
もともと視覚障害者ではなかった岡田さん。銀行入行以来、海外でもキャリアを積み、支店設立や日系企業への営業に奔走してきた。
暗転したのは2003年。赴任先で交通事故に遭い、失明した。右目のごく1点で物影を感じられるだけになった。
会社を辞めないといけないのか? 妻や小学生の子どもはどう養えばいいのか? 「真っ暗な海に投げ出されたようだった」と振り返る。
それでも、歩行訓練士に励まされながら、白杖(はくじょう)を使って出勤する練習を繰り返した。ブラインドタッチを習得するため、パソコン(PC)のキーボードの配列をすべて暗記し、寝る間も惜しんでキーをたたいた。
職業訓練の存在も知らなかったため、パソコンの音声機能を駆使し、独学でエクセルやメール、ワードを学習。音声ソフトが入ったパソコンでプレゼンテーションができるようになるなど、社内コミュニケーションに大きな支障はなくなった。
銀行では、海外赴任の経験を基に、世界各国の経済や企業の情報を営業担当者に提供する業務で活躍。「岡田さんのおかげで新しいビジネスが始まった」と感謝されている。
「視覚障害者にとって就労は高いハードルだが、音声パソコンを使えば仕事ができるし、歩行訓練を受ければ通勤も可能。夢をあきらめる必要はない。自分もそうだった。そのことを、身をもって知る当事者から発信したい」と決意。2017年、同じハンディがある知人らと「視覚障害者就労相談人材バンク」を設立した。
バンクには現在、岡田さんを含め、就労経験がある視覚障害者ら90人以上が登録しており、無料で相談に応じる。相談者のニーズに応じ、多彩なキャリアを持つバンクメンバーを紹介するのが特徴だ。
ホームページには業種・職種ごとに仕事の事例集を掲載している。職場で同僚や採用担当者がどう接すれば良いかも動画で紹介し、仕事で利用できるソフトウエアを一覧で示している。
共同代表を務める岡田さんは「障害者ならではの発想を生かせる仕事はある。障害が価値となる“バリアバリュー”という概念を社会に広めたい」と願う。
バンクの詳細は「視覚障害者就労相談人材バンク」でインターネット検索する。
◇
バンクは今年2月、メンバーら31人が就労にまつわる経験や心情をつづった手記「あまねく届け! 光」を発行。新型コロナウイルス禍で対面相談が制限される中で書籍化を企画した。400ページ。2750円。希望者にはテキストデータも提供する。出版元の読書日和TEL053・543・9815またはメールdam7630@yahoo.co.jp
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