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神戸港に帰港後、感想を述べる斎藤元彦兵庫県知事=神戸市中央区
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神戸港に帰港後、感想を述べる斎藤元彦兵庫県知事=神戸市中央区
航行中の船内でベイエリアの将来像について意見交換する学生ら=大阪湾
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航行中の船内でベイエリアの将来像について意見交換する学生ら=大阪湾

 2025年大阪・関西万博を見据え、国内外の来訪者を兵庫県内に呼び込むため、兵庫県は10日、大阪湾で海上交通の実証実験を始めた。学生や企業関係者ら約200人が旅客船で神戸港と大阪市内の港とを往復。移動時間を活用し、湾岸地域の将来像や誘客について議論した。(大島光貴)

 海上交通のニーズや、船上での国際会議などの実現性を探ることを目的に実施した。船は正午に神戸港を出航。斎藤元彦知事は「大阪、神戸、淡路を移動する流れをつくり、船の上で会議を行う『クルージングマイス』を兵庫県発で仕掛けたい」とあいさつした。

 また、上村敏之・関西学院大教授は「大阪湾は狭く、海を使えばすぐ行き来できる。ドローンや自動運航船などを使った海上交通を考えたい」と発言。橋爪紳也・大阪府立大特別教授は25年が阪神・淡路大震災から30年の節目に当たることから「いかに復興し、魅力あるまちをつくり上げたか。防災も万博のテーマになる」と指摘した。

 船内では県内の学生らが斎藤知事と意見交換。ベイエリアの将来像に関し、学生は「スタートアップ(新興企業)を集めてスマートシティーを目指す」「非日常を味わえるスポットをつくりブランド化する」などと提案。企業関係者からは「景色を含め、魅力的なコースになり得る」「会議室より発言しやすい」との感想が寄せられた。

 船は、万博会場となる夢洲(ゆめしま)の周辺を航行後、波が高かったために予定していた淡路市行きを中止し、午後5時ごろ神戸港に帰港。斎藤知事は「『動く会議室』でより豊かな発想やアイデアが出て、クリエーティブな会話ができた」と話し、25年までの海上交通実現に向け「できると確信した」と力を込めた。次回は年明けをめどに行う予定。

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