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兵庫県警の田村隆清犯罪抑止対策官(右)からチラシを受け取る谷川清十郎社長=神戸市中央区熊内町5
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兵庫県警の田村隆清犯罪抑止対策官(右)からチラシを受け取る谷川清十郎社長=神戸市中央区熊内町5

 高齢者に特殊詐欺への注意を呼び掛けようと、兵庫県警が県内のヤクルト販売事業者5社とタッグを組んだ。日々、地域の高齢者と接するヤクルト配達員の力を借り、直接啓発チラシを手渡してもらうという。

 これまで警察署が個別に販売事業者へ協力を依頼する事例はあったが、今回は5社と連携することで、県内全域をカバーした。10月中旬から啓発チラシ計11万5千枚を順次配布している。

 神戸ヤクルト販売(神戸市中央区熊内町5)では、県警の田村隆清犯罪抑止対策官が、同社の谷川清十郎社長にチラシを託した。谷川社長は「配達員は商品を売るだけでなく、日々お客さまを訪問し、会話する。その中で詐欺への注意を伝えられたら」と話した。

 県警生活安全企画課によると、最近特に目立つのは架空料金詐欺の一種「サポート詐欺」。パソコンやスマートフォンに偽のウイルス感染画面を表示させ、対応料金を請求する手口という。

 今年1~8月の特殊詐欺被害件数は前年より微減しているものの、架空料金詐欺は207件と前年同期比から85件も増えており、県警が注意を呼び掛けている。(井沢泰斗)

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