秋の風物詩、七五三ですけど、何歳のお祝いか知ってますか。「そんなん、文字通り3歳、5歳、7歳やろ」。その年齢って、満ですか、数えですか。「何や、唐突に。きょうび、年(とし)いうたら満やけど、七五三は伝統行事やから数えなんかな…。分からん。どっちでもええんちゃうん」。そうです。極論すれば、何歳でもいいらしいのです。「ええっ、ほんまに?」(小川 晶)
11月上旬、よく晴れた週末の長田神社(神戸市長田区)。晴れ着で飾った2人の女の子が、出店のベビーカステラを頬張っている。
共に早生まれで、満2歳の女児(兵庫県宝塚市)と、いとこ(神戸市東灘区)だ。2人の家族と祖父母の計9人で、数え3歳に合わせて七五三参りに訪れた。
女児の母(42)が、その理由を説明する。「コロナ禍でいつ参拝できなくなるか分からないし、じいじとばあばが元気なうちにということもあって、満よりも1年早い数えを選んだんです」
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七五三の起源は平安時代にさかのぼり、髪を伸ばし始める3歳の「髪置きの儀」など、それぞれの年齢に由来の儀式が伝わる。3歳は男女、5歳は男児、7歳は女児が対象で、かつては11月15日に祝っていたが、最近では神社側が分散参拝を呼びかけていることもあり、9~12月がおおまかな目安となっている。
古くからの伝統に基づき、多くの神社が数え年での参拝を原則とする一方、満年齢も認める。西宮神社(西宮市)の近くにあり、毎年300~400組の記念撮影を受け付ける「いぬづか写真室」の担当者は「体感的には、満と数えで半々ぐらい。着物を身に着けさせるのが大変な3歳は、満が多いかも」と話す。
神社側も、個別の事情に合わせて柔軟に対応しているようで、きょうだい同時に七五三を済ませようと、姉は満7歳、弟は数え5歳というようなケースもあったそうだ。
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長田神社でも、満年齢での参拝を含め、さまざまな例外を受け入れてきた。
子どもの満3歳を祝おうとしていた家族が、直前に身内の不幸があって見送り、翌年に「4歳でもいいですか」と参拝。「秋は海外に赴任していたので」と翌春に訪れた家族に、季節外れの七五三祝いをしたこともあったという。
同神社の広報担当者が苦笑する。「ここまでくると、『何でもあり』と思われるかもしれません。ただ、大切なのは、子の健やかな成長を願う親心なのであって、細かいことにこだわらず、お祝いしてあげたいと考えています」
■満年齢使用、昭和24年の法律で徹底
平安時代が起源とされる伝統から、数え年が原則とされる七五三。日常生活では満年齢の使用が一般的だが、これは法律で定められたものだ。
誕生日を起点に、1年たてば1歳とする満年齢に対し、古来からの数え年は生まれた時点で1歳となる。その後は、新年を迎えた段階で年を重ねていくため、大みそかに生まれた子は、翌日に2歳となる。
法令関連出版大手「第一法規」によると、1902(明治35)年公布の「年齢計算ニ関スル法律」によって、国際的な通例の満年齢に統一すると規定。だが、数え年の慣習は消えず、終戦直後の49(昭和24)年、「年齢のとなえ方に関する法律」を公布し、改めて徹底した経緯がある。
49年当時の国会審議では、生まれた日をきちんと届けないという数え年の問題点が指摘された。満年齢の利点としては「配給する食料のカロリーを正確に計算できる」「年齢が若くなったような気がして国民の気持ちが明るくなる」など、時代背景を象徴する意見が出たという。(小川 晶)
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