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二の腕を出して行われるワクチンの接種。厚着になりがちな冬場は着脱に時間がかかりそう=5月、神戸市内
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二の腕を出して行われるワクチンの接種。厚着になりがちな冬場は着脱に時間がかかりそう=5月、神戸市内
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 新型コロナウイルスワクチンの高齢者への3回目接種は、1、2回目と違って冬の接種となる。降雪が多い地域では、天候次第で会場に行くことさえ難しくなる可能性がある中、兵庫県宍粟市は17日、安全面などを考慮して真冬の時期をずらし、来年3月下旬から高齢者の3回目接種を実施することを発表した。接種者が厚着になり、1人の接種にかかる時間も増えるとみられ、各市町は対応を迫られる。

 3回目接種について、国は2回目完了から「原則8カ月以上」を対象にする方針を示している。宍粟市で最初に2回目接種を終えた人は3回目まで約9カ月の間隔が空くことになる。

 高齢者の多くは来年2月ごろから接種対象となる見込みだが、2月の同市は降雪があり、集団接種会場への送迎バス運行に支障が生じる恐れがある。インフルエンザの流行期を避ける意味でも、医師会と協議の上で日程をずらした。市の担当者は「安全な集団接種をするため」と市民に理解を求める。

 一方、同じく積雪地域である豊岡市の担当者は「国が早くからの3回目接種を打ち出す中で、『うちは3月から』は通らない」とし、8カ月間隔での接種を進めていく方向で検討する。

 だが、宍粟市と同様、雪が積もれば、高齢者が会場までたどり着くのは難しくなる。今冬は例年より雪が多くなるという予想も出る中、担当者は「できるだけ自宅に近い医療機関での個別接種を当てていき、雪が積もれば、早く道を開けることぐらいしか対策は難しい」と話す。

■厚着で服着脱に時間、混雑も

 冬の接種の影響は、降雪が多い地域だけにとどまらない。接種対象者が厚着になり、二の腕を出すのに、夏場よりも服の着脱に時間がかかるとみられるためだ。集団接種では着脱のスペースやその動線を新たに考える必要もある。

 洲本市では今春に実施した集団接種のシミュレーションで、1人にかかった時間は2分弱だった。夏場に向かって時間がさらに短縮されたが、「冬はスピードが落ちるだろう」と担当者。「夏場と同じ人数だと、会場内で渋滞してしまう可能性もある」とし、1日に受ける予約の抑制も検討している。(高田康夫、村上晃宏)

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