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講演する東北大学の押谷仁教授=神戸市中央区港島中町6、神戸国際会議場
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講演する東北大学の押谷仁教授=神戸市中央区港島中町6、神戸国際会議場

 政府の新型コロナ対策分科会メンバーを務める押谷仁東北大教授が18日、兵庫県神戸市内で開かれた「日本ウイルス学会学術集会」で発表した。押谷氏は、感染者が増加局面に向かいつつあると指摘し、「昨年も忘年会シーズンから増えた。ワクチン効果も落ちるので、推移を注視すべきだ」と警鐘を鳴らした。

 押谷氏は、同学会と日本臨床ウイルス学会との共催シンポジウムの発表者として登壇。コロナに関する知見と今後の課題を、疫学的見地から説明した。

 発表では、コロナの死者が英国で14万人超、米国で75万人超も出ていることを紹介。「日本の人口に当てはめると、25万人から29万人が亡くなっていてもおかしくない。こういうウイルスに対峙しているという現実が、政府対応を見ても、必ずしもきちんと理解されていない」とした。

 また、発症前から感染力を持つことが制御を難しくしているとする一方で、「一部を除くほとんどの感染者は二次感染を生んでいないことがコロナの最大の弱点」と述べ、効率的な行動制限の必要性を強調した。

 押谷氏は最後に「ワクチンだけでこのまま収束していくとは考えにくい。(1人の感染者が何人にうつすかを示す)実効再生産数も、首都圏は1に近づいてきている」と危機感を示した。(霍見真一郎)

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