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名前の刺しゅうが無い新しい体操服(左、来年度導入予定のデザイン)と従来の体操服=神戸市北区西大池2、大池中学校
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名前の刺しゅうが無い新しい体操服(左、来年度導入予定のデザイン)と従来の体操服=神戸市北区西大池2、大池中学校
名前の刺しゅうが無い体操服を着て授業を受ける生徒たち=神戸市北区西大池2、大池中学校
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名前の刺しゅうが無い体操服を着て授業を受ける生徒たち=神戸市北区西大池2、大池中学校

 神戸市営地下鉄で神戸市立中学生の集団を見かけたという男性(25)から、「体操服の胸元に名前が刺しゅうされていたが、個人情報の垂れ流しでは」との意見が神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」に寄せられた。神戸市教育委員会に取材すると、近年は刺しゅうの名前は姿を消しつつあり、背景には新型コロナウイルス禍による登下校風景の変化もあるという。(綱嶋葉名)

 市教委学校教育課によると、教科担任制を導入している市立中学校の体育授業では席次表で名前を確認できないとして、以前は基本的に体操服の胸元やズボンの太もも部分に名前の刺しゅうを入れていた。

 ただ、決まりはなく、同課によると、ここ数年で市内の半数以上の中学校が胸元の名前を入れなくなったという。大池中学校(神戸市北区西大池2)では、個人情報やプライバシー保護の観点から、本年度から刺しゅうの名前を無くした。

■体育ない日も

 2020年春のコロナ第1波による一斉休校が解除された同年6月以降、同校では更衣時の密を避けるため、体育の授業がある日は体操服登校に。刺しゅうの名前を無くすのは以前から決まっていたが、折しも、校外で体操服を着る機会が急増した。

 体育がない日も体操服登校を認め、現在、全体の9割の生徒が体操服を選んでいる。1年の生徒(13)は「塾に行く時などは、体操服を着たまま電車に乗ることもある。刺しゅうが無いと名前を覚えられる心配がなくて安心」と話す。同校では19年に制服の名札も廃止している。

■取り違え注意

 安全性が高い半面、デメリットもある。年度初め、新入生の顔と名前が一致するまでは、教員が廊下で生徒に声をかけようにも、名前が分からず一苦労。体育の授業中は成績の付け間違いを防ぐため、最初のテストのみ出席番号順に並ばせて実施した。

 さらに、脱ぐことが多いジャージーなどは、他人のものを持って帰ってしまう生徒が続出。タグに名前を書くよう呼びかけているが、取り違えの数はなかなか減らないという。

 とはいえ、同校の石井健之校長は「昨今、声かけ事案や不審者の発生が多い。いろいろ不便もあるが、生徒たちが安心して登校できるよう、リスクを最小限に抑えることが何より大切」と力を込める。

 また、刺しゅうを無くしたことで、体操服1枚につき価格が150円安くなることも判明。石井校長は「名前が無いことで、年下の子などに体操服を譲りやすくなる。リサイクルにもつながるのでは」と話す。

   ◇   ◇

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