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一時保護所が併設されている兵庫県中央こども家庭センター=明石市北王子町(同センター提供)
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 虐待が疑われる子どもの受け入れ先を確保するため、昨年2月に施設定員を35%拡充した兵庫県中央こども家庭センター(県児童相談所、明石市)の一時保護所で、増枠分を活用できず、従前の受け入れ定員による運用が1年半以上続いていることが分かった。子どもと接するスタッフを確保できていないためで、周辺自治体での保育士需要の高まりや勤務条件の厳しさなどが背景にあるという。(小川 晶)

 同センターにおける一時保護児童の対応件数は、2016年度ごろから増加傾向が続き、20年度は427人を一時保護所で受け入れた=グラフ。一方、満員などの理由で施設に入れず、本来の役割ではない民間の児童養護施設などへ委託した子どもは1070人と約2・5倍に上る。19年度に明石市が児相を開き、若干減ってはいるものの、依然として千人台で推移する。

 こうした経緯を踏まえ、同センターは20年2月、一時保護所を改装し、受け入れ定員を40人から54人に引き上げた。だが、スタッフが集まらず、従前の定員40人で運用せざるを得ない状況が今も続く。

 同センターによると、現状の運営については問題ないが、増枠分のスタッフ15人(今年11月1日現在)が不足。教員免許取得者などが条件の児童指導員や保育士らが対象で、面談まで進んでも、夜間や年末年始の勤務が求められるシフトなどがネックとなり、なかなか折り合わないという。

 特に保育士は、子育て支援の充実を図る各自治体で需要が増加。県児童課の担当者は「地元の明石市と神戸市の『争奪戦』が想像以上に激しく、見通しがたたない」と漏らす。

 児童虐待は、今年8月にも、大阪府摂津市の3歳児が、同居の男に熱湯をかけられたとして死亡するなど、今も全国で相次いでいる。子どもを守る施設の重要度は高く、県は23年度中にも川西市に一時保護所を新設する方針だが、ここでもスタッフの確保が懸案となる可能性がある。

 同センターでは今年4月、欠員の長期化を受けて月給を2万~3万円ほど上積みするなど募集要項を見直したが、目立った効果は出ていない。同課の担当者は「一人一人の子どもとの触れ合いは刹那的だが、食事をとれるようになったり、笑顔を浮かべられるようになったりと、目に見える変化を感じられる働きがいをPRしていきたい」と話す。

 スタッフは、ハローワークなどを通じて随時募集している。問い合わせは、県中央こども家庭センターTEL078・923・9966

【児童相談所の一時保護所】児童福祉法に基づき、親から虐待を受けたり、非行行為があったりしたと判断された子どもを一時的に受け入れる施設。児童養護施設への入所などの措置をとるまでの間、原則として2カ月以内で預かる。兵庫県中央こども家庭センターの一時保護所は、独自に児相を持つ神戸、明石市以外の県内全域が受け入れ範囲で、おおむね2歳以上18歳未満を対象としている。

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