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神戸市が設置しているヤングケアラーの支援相談窓口=神戸市中央区橘通3、市立総合福祉センター
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神戸市が設置しているヤングケアラーの支援相談窓口=神戸市中央区橘通3、市立総合福祉センター
神戸新聞NEXT
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 神戸市が、家族の世話に日常的に追われる若年層「ヤングケアラー」に対し、6月に専用の相談窓口を設けてから半年間で家庭の支援に入ったのは44人に上ったことが分かった。うち7割に当たる30人が18歳未満で、小学生が9人含まれた。市は相談窓口の周知を進め、支援を必要とする人へのさらなるアプローチが課題とみている。(初鹿野俊)

 市は6月1日、「こども・若者ケアラー相談・支援窓口」を市立総合福祉センター(中央区)に開設。ヤングケアラーについて専任担当者を置く窓口は全国の自治体で初めてだった。11月末までに受けた相談は計117件。このうち匿名や市外からの連絡などを除いた44人に具体的な支援策を検討した。

 市によると、支援した44人のうち、30人は18歳未満で、内訳は、中学生12人▽小学生9人▽高校生8人▽無職1人。ひとり親に病気や障害があって家事や家族のケアを担う生活となり、学校や職場に行けなくなった子どもが目立った。また認知症の祖父母と同居する孫の立場で、通学や通勤ができない子もいるという。

 相談をきっかけに好転した事例もある。

 ある20代の女性は、母親と障害があるきょうだいの3人暮らし。働いて家計を支えていたが、家事やきょうだいの世話をこなす母親が、病気で入院してしまった。母親代わりとなった女性は仕事を休みがちになり、見かねた福祉関係者が市の窓口に連絡した。

 市の相談員は、区役所の福祉担当やきょうだいが通う作業所と連携した。「あなたの負担を減らさないと共倒れになる」と、きょうだいが受ける障害者サービスの日数や時間を増やすよう提案、女性も受け入れた。退院した母親は区役所のサポートを受け、女性は仕事に戻れたという。

 このように相談をするのは家族を世話する当事者ではなく、通学する学校や家族が利用する障害・介護サービス事業所、民生委員など「関係機関・関係者」が36人と、全体の約8割を占めた。当事者本人からの相談は5件だった。

 神戸市は、当事者や家族が支援を拒むという課題も挙げる。同市福祉局政策課の岡本和久担当課長は「『家族でやる』という意識が強く、ケアラー自身が支援されるべきという認識がないことが多い。もっと自分の学業や仕事を考えてもいい、と伝えたい」と話す。

【神戸市こども・若者ケアラー相談・支援窓口】神戸市須磨区で2019年10月、幼稚園教諭の20代女性が、介護していた認知症がある90歳の祖母を殺害した事件をきっかけに、市が開設した担当窓口。社会福祉士や精神保健福祉士、公認心理師の資格を持つ職員ら6人態勢で、家族の世話などに追われる20代を含めた若年層の相談に応じる。平日午前9時~午後5時、電話(TEL078・361・7600)かメール、来所して相談できる。

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