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国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像(同研究所提供)
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国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像(同研究所提供)

 7月に始まり、11月に沈静化したとみられる新型コロナウイルス感染の第5波。この第5波の期間に兵庫県の福祉施設や医療機関で確認されたクラスター(感染者集団)は計38件で、第4波(3~6月)の3分の1程度に減ったことが分かった。高齢者らが先行したワクチン接種が奏功したとみられ、死者も減少。流行が懸念される新たな変異株「オミクロン株」でも、接種の効果が注視される。

 県によると、7~10月に178件のクラスターが発生。このうち学校園が最多の73件で全体の約4割、事業所が55件で約3割を占めた。今春の第4波と比べ、それぞれ2倍前後に増えた。

 一方、福祉施設は第4波の78件から48件減の30件に、医療機関も同じく26件から18件減の8件となり、3分の1前後に減った。今夏までに、高齢者や医療従事者の多くがワクチン接種を済ませた効果が表れたとみられる。

 今春までこうした施設で目立っていた大規模な集団感染も減少。クラスター1件当たりの平均陽性者数は、第3波の23・3人、4波の15・7人に対し、5波は11・1人に減った。高齢の感染者減少に伴い、死者も第3波の492人、4波の755人に対し、5波では83人と大幅に減った。

 政府によると、今月中旬の時点で、ワクチン接種を2回済ませたのは国民の8割弱、12~19歳でも7割以上となった。

 オミクロン株が広がる中、今月から3回目の接種も始まった。厚生労働省の専門家組織は「年末に向けて気温が低下して屋内の活動が増え、忘年会やクリスマスなどの行事がある」と流行を警戒。ワクチンについて「2回の接種率をさらに高め、3回目の追加接種を着実に実施することが必要」としている。(井川朋宏)

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