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慰霊碑の観音像の前で手を合わせる北村忠久さん=28日午後、兵庫県香美町香住区余部
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慰霊碑の観音像の前で手を合わせる北村忠久さん=28日午後、兵庫県香美町香住区余部

 兵庫県香美町香住区余部の国鉄(現JR)山陰線の余部鉄橋で回送列車が突風にあおられて転落し、車両が直撃したカニ加工場の女性従業員5人と男性車掌が死亡した事故は28日、発生から35年を迎えた。現場には高齢になった遺族や負傷者らが訪れ、犠牲者の冥福を祈った。

 近くの遺族、北村忠久さん(77)は正午すぎ、現場に立つ慰霊碑を訪れた。加工場の従業員だった妻加代子さん=当時(38)=を思い返し、「子や孫をいつも見守ってくれてありがとう」と、静かに手を合わせた。

 事故発生時刻の午後1時25分ごろにはJR西日本労働組合の乗務員と、2005年に起きた尼崎JR脱線事故の遺族、藤崎光子さん(82)=大阪市=ら16人が集まり、黙とうをささげた。

 コロナ禍による経営悪化で大幅な減便や駅員の省人化を進めるJR西に対し、同労組は「安全対策のコストが削られないか、注視したい」と強調。藤崎さんは「私たちのような遺族を二度とつくらないで」と話した。(金海隆至)

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