阪神・淡路大震災などで被災者支援に尽力した、故黒田裕子さんの思いをつなぐ「黒田裕子賞」の受賞者に、人と防災未来センター(神戸市中央区)が選ばれた。看護師として「被災地のナイチンゲール」と称された黒田さんの活動について、2年がかりで聞き取りや考察した研究プロジェクトが評価された。
同センターは2018年、黒田さんゆかりの市民団体から仮設住宅での支援活動などに関する資料の寄贈を受けた。これをきっかけに研究プロジェクトがスタート。仮設住宅に泊まり込み、孤独死を防ぐために24時間態勢で高齢者らの見守りを続けた黒田さんの活動記録などを、センターの研究員ら4人が分析した。
リポートでは、声や表情にまで気を配った仮設住宅での聞き取りマニュアルなど、細やかなノウハウを評価。14年に亡くなるまで命や暮らしを守ろうと奔走した黒田さんを「災害の枠を超え、看護の在り方を提言した」とした。
同センターには、黒田さんの足跡を紹介する展示コーナーがある。研究グループの一員で、同センターの木作(きさく)尚子主任研究員(33)は「被災者一人一人を大切にした黒田さんの足跡を知り、ボランティアの在り方を考える一助になればうれしい」と話した。
同賞は、黒田さんらが設立した認定NPO法人「しみん基金・KOBE」が17年に創設した。(藤井伸哉)









