建築家の安藤忠雄さんが手掛けた図書館「こども本の森 神戸」が今春、神戸・三宮の東遊園地にオープンする。天井まで続く本棚に最大約2万5千冊の蔵書を並べ、文字通り本に囲まれた空間。「でも、もしこれだけの本が地震で落ちたら? 備えはどうなっているのでしょう?」。神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」に寄せられた投稿をもとに、神戸市の担当者を取材した。(広畑千春)
「書籍の落下対策は、ハード面の最も大きな課題の一つでした」。同市文化交流課の西修担当課長は打ち明ける。
図書館の開館時間帯に起きた2011年の東日本大震災では、全国各地の図書館で大量の本が落下。幸い大きな人的被害はなかったものの、床を埋め尽くした本が避難を妨げ、本を載せたまま書架が将棋倒しになった例もある。本の落下はやむを得ないという考えが一般的だったが、落下や転倒防止策が講じられるようになった。
「こども本の森 神戸」では書架を壁沿いに作り付けてあり、転倒の可能性はないという。だが、最大の“見どころ”でもある2・5層の吹き抜けは高さ8・15メートル。大阪市の「こども本の森 中之島」の約6・5メートルを上回る。西担当課長は「阪神・淡路大震災を経験した神戸で子どもがけがをするような事態を起こすわけにはいかない」といい、1年がかりで検討を重ねた。
その結果、子どもの手が届きにくい5段目(高さ約1・4メートル)以上は、中之島と同様に本を1冊ずつ展示する方式に。30~40センチ四方の木製ボックスを本棚にすっぽりはめ込み、ボックスの中に樹脂製の展示用台を収める。この台に本を1冊ずつ置き、6段目以上は透明なバンドで固定することにした。
昨夏、試作品で南海トラフ巨大地震を想定した震度7の揺れに耐えられるかを検証。最初の縦揺れで本は大きく動いたが、左右にずれるものの、台から飛び出したり落下したりすることはなかったという。
今後、微修正を重ね、約2300個のボックスを並べる予定。5段目以上に展示した本は4段目までの閲覧用書架にも置く。西担当課長は「子どもや親子連れが安心して本を楽しめる図書館にしたい」と話している。
◇ ◇
神戸新聞社は、読者の投稿や情報提供を基に取材を進める双方向型報道「スクープラボ」に取り組んでいます。身近な疑問や困りごとから、自治体や企業の不正告発まで、あなたの「調べてほしい」ことをお寄せください。LINEで友だち登録(無料)するか、ツイッターのダイレクトメッセージで投稿できます。皆さんと一緒に「スクープ」を生み出す場。ご参加をお待ちしています。
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