新型コロナウイルスのオミクロン株により、10歳未満の感染が急増している。兵庫県内では25日だけで400人を超える陽性を確認し、全年代に占める割合は13・9%に達した。一方、発症した子どもを診察する地域の小児科医院が医師自身の感染で臨時休診となり、PCR検査試薬が不足するといった問題も顕在化。小児はほとんど重症化していないものの、県は受け入れ病院や往診診療の拡充を図る。
感染者が1日100人を超えた今月6日以降、10歳未満の感染確認は当初全感染者の5%前後で推移していたが、15日ごろから急上昇し始めた。25日の13・9%は、10代(19・3%)、20代(17・4%)に次ぐ多さで、人数も1日で初めて400人を超えた。
25日に斎藤元彦県知事とともに会見に臨んだ県医師会の平林弘久理事は「せきや喉の痛みなど、上気道の有症状が増えている。喉の痛みだけで脱水症状が進んでしまう恐れもあり、きちんとした小児科医の対応が必要」との見解を示した。
子どもに症状が出た場合、多くが近所のかかりつけ小児科医院で受診する。西宮市内のある小児科医院にも連日のように患者が来院し、PCR検査も実施してきたが、感染が広がる中で、院長自身が感染した家族の濃厚接触者となり、検査で陽性に。休診せざるを得なくなった。
院長はPCR試薬が不足している近隣の小児科医院に、自院で確保していた試薬を分け、患者には電話で相談に乗る。院長は、子どもの場合はパルスオキシメーターで血中酸素濃度を正確に測ることが難しいことなどの課題を挙げ、「子どもはほとんどが軽症だが、大人と違って1人で食事などができず、家族みんなが感染してしまっている」と指摘する。
感染急増を受け、県は小児科受け入れ病院に拡充を要請するとともに、コロナ対応をしていて小児科医がいる病院に新たに受け入れを要請。県医師会とともに小児の往診ができる医療機関の拡充などを図る。
斎藤知事は「大半が無症状か軽症だが、これから一定の症状が出てくる人が増えることも見据え、小児患者への医療ケアを強化していく」とした。
神戸市は、学校園で感染が発覚すると同じクラスの全員にPCR検査をしていたが、検査が追い付かず、濃厚接触者のみに切り替えた。(高田康夫、長谷部崇)
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