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母親の新型コロナ陽性を知らせる抗原検査キットと陽性者への注意事項を伝える文書=神戸市内(提供写真)
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母親の新型コロナ陽性を知らせる抗原検査キットと陽性者への注意事項を伝える文書=神戸市内(提供写真)
神戸新聞NEXT
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 新型コロナウイルスの第6波で、オミクロン株の子どもへの感染の多さが際立つ。感染急拡大に関係機関の対応は追いつかず、親子で検査を受けられなかったり、受診できなかったりするケースも。子育て家庭から「一番しんどい時に助けてもらえない」と不安の声が上がる。(中島摩子)

 兵庫県内でオミクロン株の感染が確認された10歳未満の患者は計2786人(1月21~27日)で、全体の12・6%を占める。保育所や小学校の休園・休校も相次ぐ。親子での感染も目立ち、感染経路別患者数(同、判明分)は「家族等」が60・3%と最も多かった。

 神戸市で6歳の長女と4歳の長男を育てる自営業の母親は、夫が単身赴任中で「ワンオペ育児」状態。長男が発熱したのに続き自身も倦怠感に襲われ、新型コロナの陽性が分かった。

 保育所に通う長男に異変が現れたのは24日の夜だった。急に声がかれ、寝る前には38度の高熱に。たんがからんだようなせきをし、「ハーハー」と肩で息をするようになった。

 その日、母親はマスクを着け、子どもの隣で寝た。翌日、長男は熱が下がったが、母親の体調が悪くなった。37・4度の熱に加え、腰が痛く、右半身にしびれたような感覚。夕方、さらにひどくなった。「これはやばい」と10カ所ほどの発熱外来に電話したが、どこも予約でいっぱいだった。

 翌26日の朝。母親は腰や背中、頭の痛みで、起き上がれない。熱は37・8度。「ものすごい倦怠感。いつもの風邪とは違う」と感じた。下痢や胃痛もあり、せきをし、胃液を吐いた。

 それでも、長女と食事や就寝を別にする選択肢はなかった。家庭内の隔離は「絶対に無理」。長女と、回復した長男の面倒を見つつ、居間に横になって過ごした。発熱外来のリストを手に再び電話し、「2日後の夕方なら」という医院に何とか予約を入れた。

 そんな中、長男が室内でかごにぶつかり、目の上を切って出血した。かかりつけ医には「発熱していると診察できない」と断られ、救急相談ダイヤルに電話すると「発熱と外科診療で紹介できる所はない」と言われた。血は止まらない。「今、熱を出したらあかんのや…」と思わず涙が出た。

 その後、友人が抗原検査キットを届けてくれ、自身の陽性が判明。27日には熱が下がり、胃痛は残っているものの、ほぼ回復した。

 その段階になってようやく受診がかなった。親子3人とも陽性と診断された。「肝心な時に診てもらえなかった」

 「症状は季節性インフルエンザと似ている。ただ、インフルは受診して薬を飲めば治るけど、コロナはしんどさがいつまで続くか分からない」と母親。「子どもや自分が大丈夫なのか危険なのか判断できず不安だった。しんどい渦中に助けてもらえないのがインフルと違った」と振り返った。

 感染急拡大で、医療機関も自治体もパンク状態が続く。SOSが届かないのはこの母親だけではない。

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