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並び立つ神戸発電所3号機(右)と4号機(左)。3号機は営業運転が始まり、4号機は建設中=1月22日、神戸市灘区灘浜東町2(撮影・小林良多)
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並び立つ神戸発電所3号機(右)と4号機(左)。3号機は営業運転が始まり、4号機は建設中=1月22日、神戸市灘区灘浜東町2(撮影・小林良多)
営業運転を始め、煙を排出する神戸発電所3号機の煙突。左はすでに稼働している1、2号機の煙突=1日午前、神戸市中央区東川崎町1から(撮影・山崎 竜)
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営業運転を始め、煙を排出する神戸発電所3号機の煙突。左はすでに稼働している1、2号機の煙突=1日午前、神戸市中央区東川崎町1から(撮影・山崎 竜)

 神戸製鋼所(神戸市中央区)は1日、神戸市灘区の石炭火力発電所に増設を進めてきた2基のうち3号機が営業運転を開始したと発表した。発電規模は65万キロワットで、全量を30年間、関西電力に供給する契約を結んでいる。二酸化炭素(CO2)の排出量が多い石炭火力への批判が国内外で高まる中、神鋼は技術開発などで段階的なCO2削減を目指す。

 同社は、2022年度中に4号機の営業運転も予定する。国内での新たな石炭火力発電所の営業運転は、21年11月の福島県広野町の広野IGCC発電所以来となる。

 神戸発電所3号機は、発電効率が高いとされる「超々臨界圧」型を採用し、子会社のコベルコパワー神戸第二が運営する。既存の1、2号機と3号機を合わせると、総出力は計205万キロワット。周辺地域では、蒸気を活用した熱供給にも取り組む。

 石炭火力発電は、二酸化炭素(CO2)の排出量が多いことから世界的に廃止圧力が強まっている。神鋼は21年、50年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出の実質ゼロ)実現を宣言。石炭火力発電所では、バイオマスやアンモニアを混ぜてCO2を減らし、最終的にアンモニアだけを燃料に排出ゼロとする研究を進める。

 増設を巡っては、神鋼の環境影響評価(環境アセスメント)を認めた国の確定通知を取り消すよう住民らが行政訴訟で求め、大阪高裁に控訴した。住民らは、神鋼などに建設や稼働の差し止めを求める訴訟も神戸地裁に起こしている。

 同社は「50年のカーボンニュートラルに向けて、火力発電設備のさらなる高効率化・低炭素化に取り組んでいく」としている。(森 信弘、石沢菜々子)

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