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「チューンアップ」を立ち上げた兵庫県立大4年の中嶋翼さん(右)と木村拳己さん=姫路市本町
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「チューンアップ」を立ち上げた兵庫県立大4年の中嶋翼さん(右)と木村拳己さん=姫路市本町
パフェ専門店「アイスは別腹」を創業した岡本直也さん=姫路市本町(撮影・大山伸一郎)
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パフェ専門店「アイスは別腹」を創業した岡本直也さん=姫路市本町(撮影・大山伸一郎)

 新型コロナウイルス禍で大学生の生活が大きく制限される中、兵庫県内の学生たちが次々と起業に挑戦している。姫路市では地元の経済を若者目線で盛り上げようと、ウェブサイトの制作会社やパフェ専門店を開業した。コロナ禍の収束は見通せないが、オンライン講義の普及で自由に使える時間が増えたことをチャンスと前向きに捉えている。(森下陽介)

 「不安定な世の中になると思ったので、一般企業に就職するのではなく、スキルを生かして創業に挑戦しようと考えた」と語るのは兵庫県立大工学部(姫路市)4年の中嶋翼さん(22)。2020年12月、同じ学部の木村拳己(げんき)さん(22)とともに、企業や店舗のホームページ制作を代行する「チューンアップ」を立ち上げた。

 プログラミングを独学していた中嶋さんは、元々システムエンジニアを目指していたが、コロナ禍でいったん立ち止まった。木村さんと話し合う中で「姫路には雰囲気のあるカフェやバーが多いのに、意外と知られていない」と気付き、サイト制作で地域に貢献する起業の道を選んだ。

 姫路商工会議所の起業支援セミナーでノウハウを学び、資金は県の若手起業家支援制度などを活用して調達。コワーキングスペース「起業プラザひょうご姫路」などを拠点に事業を展開する。分かりやすさとデザイン性の高さが評価され、これまでに飲食店やアパレル関連のネットショップ、フィットネスジムなど約25社から注文を受けた。

 2人は大学院への進学が決まっている。中嶋さんは「院では、今は扱えない先端技術も学べる。より大きなサービスに挑戦したい」と展望を描く。

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 大手前大健康栄養学部(大阪市中央区)4年の岡本直也さん(22)=姫路市=は21年11月、双子の兄で県立大工学部4年の拓也さん(22)と、姫路城にほど近い本町商店街の一角にパフェ専門店「アイスは別腹」を開いた。

 あえて夕方から営業し、リキュールを味のアクセントに使った「酔えるスイーツ」を打ち出す。夜には仕事帰りの女性や大学生らが列を作ることもある。1日に約300人が来店するなど好調で、大学生の雇用を確保しようと16人をアルバイトとして雇う。

 飲食店の経営を夢見ていた直也さん。姫路で開店する前にも、国内でコロナが広がり始めた20年3月、貯金を切り崩して淡路島でカフェを始めた。しかし、想定していたほどに集客できず、約半年で閉店。「客のニーズをうまくつかめなかった。宣伝の方法も分からなかった」と振り返る。

 姫路で開いた店では、コロナ禍で需要が高まったテークアウトに対応し、宣伝には会員制交流サイト(SNS)を活用する。姫路城がモチーフのもなかを添えた「姫路城ソフト」など、メニューには「インスタ映え」を意識した。

 「メーンの客層が若く、大学生の感性がマッチした。コロナ禍で落ち込む地元を盛り上げたい」と直也さん。現在、2店舗目の出店計画を練っている。

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■相談会や体験プログラム 大学や自治体も起業を支援

 学生の挑戦を大学や自治体も後押しする。

 兵庫県立大は2021年9月、学生が起業家のアドバイスを受けながらビジネスプランを練る「起業人材育成プログラム」をスタート。約20人が参加し、事業の実現に欠かせない法務や資金調達などの知識も講議形式で学ぶ。

 県立大の行司高博大学改革推進室長は「コロナで不安定さが増す中、スキルを身に付けた上で社会に出たいと考える学生が増えた。副業を認める会社が増えたことも影響しているのではないか」とみる。

 創業支援に力を入れる神戸市も、大学生を含む若手起業家向けに相談会や体験プログラムなどの支援メニューをそろえる。21年10、12月には起業家と学生の交流会を開催。対面とオンラインを合わせて計約80人が参加した。

 「学生の起業熱が高まる一方、コロナ禍で『大学内外で交流が減った』との声もある」と担当者。「オンラインイベントを駆使しながら学生の挑戦をバックアップしたい」と話す。(井上 駿)

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