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 兵庫県で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されて、1日で丸2年となる。この間、累計の感染者は26万人、死者は1800人を超えた。今年に入り、オミクロン株が急拡大した第6波では、死者が全国的に増加する中、兵庫県では2月だけで386人の死亡が確認された。6波では計414人となり、人口10万人当たりの死者数は全都道府県で大阪府、奈良県に次いで3番目に多い。

 1月1日~2月28日の判明分で、人口10万人当たりの死者数は、大阪府=9・3人▽奈良県=8・4人▽兵庫県=7・5人-の順に多い。この3府県は全国平均(4・2人)の2倍前後となっている。

 関西が上位を占める要因を、関西福祉大学(赤穂市)の勝田吉彰教授は「明確に言い切れない」とした上で、「首都圏と比べて、現役世代と高齢者の同居が多いなど生活圏が近く、高齢者が感染しやすいのかもしれない」と推測する。

 神戸市は6波で県内の約4割となる180人の死亡を確認。うち4人は自宅療養中に死亡した。ただ、同市の担当者は「入院待ちで、医療が提供できずに亡くなっているわけではない」と説明する。2月だけで65件と多発する福祉施設でのクラスター(感染者集団)を背景に挙げ、「高齢の入所者は基礎体力が低く持病があって重症化しやすい」とする。

 県所管では、17日時点で判明した52人中49人に基礎疾患があった。その内訳は高血圧=17人▽脳・心血管疾患=16人▽糖尿病=11人▽腎疾患=8人-だった。勝田教授は「生活習慣病など慢性炎症があって感染すると、免疫のバランスを崩してしまう。感染者の母数が多いため、重症化する人も増える」とする。

 6波では70代以上感染者が県内で約1万7千人に上り、最多だった4波(約4400人)の4倍近くとなった。重症病床の使用率は感染者が減少傾向の中でも30%前後が続く。

 県感染症対策課は「第4波に比べ、ワクチンや治療薬といった面で改善しているが、6波では圧倒的に感染者数が多い。今後は死者数が4波を上回る可能性もあり、注視しないといけない」と警戒している。

(井川朋宏)

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